Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:EDU-206
教育行政学 浦野 東洋一
選択必修  2単位
【こども教育】 18-1-1334-0084-009A

1. 授業の概要(ねらい)

 「法律にもとづく行政」は近代国家の原則です。そこでこの授業では、教育法規の解説を中心に、教育行政学及び教育行政の歴史と現実の諸問題をとりあげて講義することにします。リアリティのある授業をめざし、かつ具体的に「思考」し「表現」していただくために、対話型の授業を心がけるほか、史料/資料や新聞記事等を活用し、レポートの提出を求めます。レポートについては、学生がpresentationを行う時間を設けます。

2.
授業の到達目標

 主要な教育法令の内容を説明できる /教育行政の在り方について議論できる /教育法令集を活用できる(教員採用試験を意識してのことですが、教員にならない人にとっても役立ちます)

3.
成績評価の方法および基準

 平常点〔授業への集中度、各種レポート(*)等による〕50%+テスト点50%
 *課題図書レポート、宿題レポート、授業内レポート(リアクション・ペーパー)

4.
教科書・参考書

 (1)教科書:市川須美子ほか編『教育小六法・2018年版』、学陽書房
 (2)参考書:樋口修資『最新 教育の行政・制度と学校の管理運営』、明星大学出版部
        磯田文雄『教育行政』、ミネルヴァ書房
        日本教育法学会・編『教育法の現代的争点』、法律文化社 など。
 (3)課題図書:2回目の授業時に例示し、説明します。

5.
準備学修の内容

 大学設置基準第21条第2項に「1単位の授業科目を45時間の学修を必要とすることを標準」とするとあり、大学の環境や授業は、このことを前提に制度設計されています。
 予習としては、次回の授業に関係する関係法令に目を通してください。復習としては、授業中に読めなかった配布プリントを読み、研究してください。課題図書レポートの作成に、早めに計画的に取り組んでください。

6.
その他履修上の注意事項

 (1)新聞や教育雑誌を読み、教育行政・政策の動向や教育・学校の現実に関心をもつこと。
    新聞等を読み、スクラップ・ブックを作って研究するとよいでしょう。スクラップ・ブックを作成した人は、14回目の授業時に浦野に提出してください。15回目の授業時に返却し、成績評価の参考にします。
 (2)「課題図書レポート」の提出は、単位認定の「必要条件」です。
    presentationに備えて、「課題図書レポート」は、発表原稿を書くつもりで、話し言葉で書くとよいでしょう。
 (3)教員は「成績評価」について「説明責任」を負っているので、学期終了後一定期間、成績評価の根拠となったレポート類や答案を保管しておかなければなりません。したがって、レポート類を授業中に返却することはありませんので、「課題図書レポート」「宿題レポート」は、自己保存用に一部コピーしてからの提出をお勧めします。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション /「明治150年」を考える、「学制」と教育行政、「学制序文」と「学問のすすめ・初編」を読む
【第2回】
 近代学校制度の成立条件、大日本帝国憲法下の教育行政、明治中期の教育改革
 *「課題図書レポート①、②」について指示し、説明する。
【第3回】
 『教育小六法』の使い方 /法とは何か、法の構造、法の解釈
【第4回】
 教育行政学とは? ――教育理念、教育政策、教育行政、教育運動
【第5回】
 戦後教育改革論(一)――日本国憲法、教育基本法と教育行政
【第6回】
 戦後教育改革論(二)――「教育委員会法」の概説、独任制の行政機関、合議制の行政機関(行政委員会)
【第7回】
 「地方教育行政法」の制定と教育行政、高度経済成長と教育
 〇 学生は「課題図書レポート①」を提出する。
【第8回】
 学生によるPresentation
【第9回】
 現代教育改革論(一)――教育基本法の改定と教育行政の課題、新国家主義
【第10回】
 現代教育改革論(二)――学校教育法の概説と教育行政の課題、新自由主義
【第11回】
 現代教育改革論(三)――「地方教育行政法」の改定と教育行政の課題
【第12回】
 現代教育改革論(四)――地方公務員法・教育公務員特例法等の法令改正と
 教育行政の課題、教員養成制度、教員の労働問題、チーム学校
【第13回】
 現代教育改革論(五)――国際教育法規の概説と教育行政の課題、グローバル化と教育
 〇学生は「課題図書レポート②」を提出する。
【第14回】
 学生によるPresentation
 〇学生は「スクラップ・ブック」を提出する(任意)。
【第15回】
 「テスト」「学生による授業評価」「学生の自己評価」を実施する。
 ●『教育小六法』、教材プリント、ノートを必ず持参すること(参照可)。