Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:SEM-426
卒業演習(西洋史1)- II 森谷 公俊
選択必修  2単位
【史】 18-1-1340-0538-016A

1. 授業の概要(ねらい)

 前半は古代ローマの「内乱の百年」を主題とし、主にカエサルを取り上げる。全員が同じテキストを読みながら、歴史研究の基本的な方法を学んでいく。具体的には、研究書の読み方、まとめ方、発表の仕方、研究書と古代史料とを対応させながら議論を組み立てる方法である。
 後半は古代ローマの政治家について最近刊行された伝記的著作を取り上げ、それを通読した上で、自分なりの主題を設定して発表する。
 2人一組のペアを作り、原則として1回の授業で一組が発表する。

2.
授業の到達目標

 テキストを正確に読み取り、適切に要約できること
 論点を整理して自分の解釈をまとめ、討論と発表ができること
 以上を通じて日本語の総合的な運用能力を高めること

3.
成績評価の方法および基準

 割り当てられた発表をすべて行うこと
 グループ討論と発表で積極的に発言すること

4.
教科書・参考書

 高橋宏幸『カエサル「ガリア戦記」』岩波書店(MELIC2階の指定図書で借りること、以下同様)
 ゴールズワーシー『カエサル』(上・下)『アントニーとクレオパトラ』(上・下)白水社
 エヴァリット『キケロ』『アウグストゥス』『ハドリアヌス』白水社
 ロム『セネカ』白水社 

5.
準備学修の内容

 自分が担当する発表の準備をきちんと行うこと
 発表が当たっていない時でも、テキストの指定された範囲をあらかじめ読んでくること

6.
その他履修上の注意事項

 黙って座っていることは不可、発言・討論に積極的に取り組むこと

7.
各回の授業内容
【第1回】
 夏休みの課題の発表
 古代ローマ史概説 テキストの解説、発表の割り当て
【第2回】
 講義:カエサルとその時代
【第3回】
 高橋『ガリア戦記』(1)第1部の各章についての発表(全員)
【第4回】
 高橋『ガリア戦記』(2)第2部の各章についての発表(全員)
【第5回】
 高橋『ガリア戦記』(3)「ガリア戦記」についての総括討論
【第6回】
 ゴールズワーシー『カエサル』(1)
  第1グループの発表:青年時代とローマの政界
【第7回】
 ゴールズワーシー『カエサル』(2)
  第2グループの発表:三頭政治とガリア戦争
【第8回】
 ゴールズワーシー『カエサル』(3)
  第3グループの発表:内乱から独裁官就任、暗殺まで
【第9回】
 ゴールズワーシー『カエサル』(4)
  全体討論:カエサルの歴史的意義について
【第10回】
 朗読会:シェイクスピア「ジュリアス・シーザー」より
  ブルータスとアントニーの演説
【第11回】
 ローマの政治家についての発表(1)
【第12回】
 ローマの政治家についての発表(2)
【第13回】
 ローマの政治家についての発表(3)
【第14回】
 発表予備日・全体討論
【第15回】
 総括レポートの発表:古代ローマの政治の特質について