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授業の概要(ねらい) |
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19世紀半ばに、紀州の武士であった酒井伴四郎は江戸藩邸で同郷の男性たちと「単身赴任生活」を送りました。酒井は江戸での生活の様子を日記に書き連ねており、その内容はみなさんにとって非常に親しみやすいものばかりです。この講義では、酒井の日記をわかりやすく紹介した書籍『幕末単身赴任 下級武士の食日記 増補版』を全員で読み進めていきます。毎回、発表担当者は指定された部分を事前に読み、その要旨をレジュメにまとめます。そして講義時に、担当箇所の内容をわかりやすく他の履修者・教員に説明することになります。さらに発表内容について質疑応答を行い、書籍の内容や専門用語などに関する理解を深めていきます。この作業を経験することで、みなさんは江戸時代の人々の生活・社会・文化―つまり「江戸という地域の様子」―について、歴史地理学的な知識や分析力を身につけていくことになります。これに加え、文章を要約する能力やプレゼンテーションの技術も大幅に向上します。これらの技術・能力は卒業論文を作成するうえで不可欠なものとなります。
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授業の到達目標 |
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・地理学に関する書籍を読み、その要旨をレジュメにまとめ、発表することができる。
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成績評価の方法および基準 |
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発表(80%)と受講態度(20%)をもとに総合的に評価を行います。 ※受講態度とは、質疑応答にのぞむ態度のことを意味します。
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教科書・参考書 |
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・テキスト:青木直己『幕末単身赴任 下級武士の食日記 増補版』筑摩書房、2016年。 ・参考書:特に指定はしません。
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準備学修の内容 |
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講義の前後にテキストを熟読し、予習・復習をして下さい。また、地理学とその隣接分野の書籍を読み、知識の獲得に励んで下さい。
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その他履修上の注意事項 |
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・「地理書講読Ⅰ」とあわせて通年で受講することを望みます。 ・毎回、リアクションペーパーを配布します。これに質問・意見・要望などを自由に書いて提出をして下さい(記載内容で減点することはありません)。 ・出席回数が少ない、発表時に無断で欠席をしたなどの場合は、成績評価の対象とはしません。やむを得ない事情がある場合は、ご相談下さい。 ・発表時にはパワーポイントを使用して下さい。これを機に、パソコン関連の知識・技術を磨いて下さい(使用方法は第1回目で学びます)。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 | ガイダンス(受講上の諸注意・発表の順番と分担箇所の確認) | 【第2回】 | 発表①第1章 江戸への旅立ち(前半) | 【第3回】 | 発表②第1章 江戸への旅立ち(後半)
| 【第4回】 | 発表③第2章 藩邸と江戸の日々(前半) | 【第5回】 | 発表④第2章 藩邸と江戸の日々(後半) | 【第6回】 | 発表⑤第3章 男子厨房に入る―江戸の食材と料理(前半) | 【第7回】 | 発表⑥第3章 男子厨房に入る―江戸の食材と料理(後半)
| 【第8回】 | 発表⑦第4章 叔父様と伴四郎 | 【第9回】 | 発表⑧第5章 江戸の楽しみ(前半) | 【第10回】 | 発表⑨第5章 江戸の楽しみ(後半) | 【第11回】 | 発表⑩第6章 江戸の季節(前半) | 【第12回】 | 発表⑪第6章 江戸の季節(後半) | 【第13回】 | 発表⑫第7章 江戸との別れ(前半) | 【第14回】 | 発表⑬第7章 江戸との別れ(後半) | 【第15回】 | 発表⑭終章 伴四郎のその後 |
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