1. |
授業の概要(ねらい) |
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本講義では、春期に扱ったパーソンズの医療社会学を踏まえた上で、その後に展開された医療社会学について議論する。医療社会学上の様々な議論は、多かれ少なかれパーソンズの開拓した土壌の上に成立している。その意味で、本講義は医療社会学の展開を通じて、パーソンズの医療社会学、またこれと密接な関係をもって展開された彼のシステム論を逆照射する試みである。ただし、受講にあたって前期の社会システム論Ⅰの履修は要件としない。
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2. |
授業の到達目標 |
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医療社会学についての基本的な知識を理解し、説明できること。 上記を通じて、医療社会学と連動して展開されたパーソンズの社会システム論を相対化すること。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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試験(80%)および授業中の積極的な参加(20%)による。試験は講義で扱った内容を適切に理解し、これに基づいて関連する社会現象を把握する能力を身につけているかを評価する。
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4. |
教科書・参考書 |
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教科書は指定しない。参考文献は講義中に各回の内容に関連するものを提示する。
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5. |
準備学修の内容 |
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毎回の講義内容をよく復習し、提示された参考文献についても積極的に触れることを期待する。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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講義内容への質問・批判等を通じた積極的な授業参加を期待する。また、他者の学習を妨害する行為は厳に慎まれたい。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 | イントロダクション:授業計画および概略を示し、評価基準について詳説する。 | 【第2回】 | 医療社会学の成立と展開 | 【第3回】 | 古典的議論(1):病人役割 | 【第4回】 | 古典的議論(2):病気行動 | 【第5回】 | 古典的議論(3):医師患者関係 | 【第6回】 | 古典的議論(4):専門職支配 | 【第7回】 | 古典的議論(5):医療化 | 【第8回】 | 古典的議論(6):精神疾患 | 【第9回】 | 慢性疾患(1):病の語り | 【第10回】 | 慢性疾患(2):生活史の破綻 | 【第11回】 | 慢性疾患(3):地域包括ケアシステム | 【第12回】 | 隣接領域との交錯(1):終末期医療/尊厳死 | 【第13回】 | 隣接領域との交錯(2):障害の「治療」? | 【第14回】 | 質疑応答・試験対策 | 【第15回】 | まとめと試験:上記到達目標が達成されたか否かを確認する。 |
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