Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:SOC-103
社会情報論 I 田島 悠来
選択  2単位
【スポーツ医療】 18-1-1350-4958-021A

1. 授業の概要(ねらい)

 「現代社会はすべてのモノ、コト、ヒトが情報の発信装置と化し、メッセージ性を帯びるメディア社会である」と言われるように、わたしたちの生きる社会は情報にあふれています。特にソーシャルメディアが普及する2000年代以降は、それまでなかば自明のものとなっていたメディア=マスメディア、情報の送り手/受け手という構図が揺らぎ、多くの人が情報の発信者となり得る時代が到来し、人びとのコミュニケーションのあり方もその影響を受けており、ますますメディア社会としての色合いが強まってきています。同時に、デジタルメディアの発展で、マルチメディア化が進行し、情報の内容・中身=コンテンツの種類や領域も拡大していくなかで、コンテンツ産業としてメディアをみる必要もでてきています。
 本講義では、こうした状況を踏まえ、メディア社会を考察する上で基礎となるメディア・コミュニケーションに関する枠組みや理論について知識を蓄えつつ、ソーシャルメディアの発展により人びとのコミュニケーションのあり方がどのように変容したのかに目を向けます。そして、日本を軸に、放送、新聞、出版、ソーシャルメディアといったメディア分野別に、また、マンガ、アニメ、映画、音楽、ゲーム、ライブエンターテインメントといったコンテンツ分野別に現在までの市場動向を捉えることで、メディアコンテンツ産業のこれまでとこれからについて考えていくことを目指します。

2.
授業の到達目標

 メディア・コミュニケーションに関する基礎的な枠組みや理論について知識を蓄える
 ソーシャルメディアとコミュニケーションについて理解を深める
 日本のメディアコンテンツ産業の傾向や動向を説明できるようになる

3.
成績評価の方法および基準

 平常点30%:各回の授業で当該回に関連した小レポート課題を与え授業時間内で回答してもらいます。その回答をもって授業の理解度と積極的な参加度をはかります。
 小テスト30%:前半の授業を受けてメディア・コミュニケーションに関する枠組みや理論について知識を蓄えられているか、ソーシャルメディアとコミュニケーションについて理解を深めているかどうかを評価します。小まとめの回に実施する予定です。
 総合試験40%:授業の総まとめとして授業全体を踏まえた論述試験を実施し、日本のメディアコンテンツ産業の傾向や動向について説明できているかどうかをはかります。

4.
教科書・参考書

 参考書
 佐藤卓己(1998)『現代メディア史』岩波書店
 竹内郁郎・児島和人・橋元良明編(1998)『メディア・コミュニケーション論』北樹出版
 松下慶太(2012)『デジタル・ネイティブとソーシャルメディア』教育評論社
 富田英典(2009)『インティメイト・ストレンジャーー「匿名性」と「親密性」をめぐる文化社会学的研究』関西大学出版部
 鈴木謙介(2013)『ウェブ社会のゆくえ―<多孔化>した現実のなかで』NHKブックス
 経済産業省商務情報政策局監修・一般財団法人デジタルコンテンツ協会編『デジタルコンテンツ白書 2017』2018年
 各回に関連した資料を配布します。

5.
準備学修の内容

 授業内で紹介する参考書や文献に目を通すこと。メディアに接し考える習慣を持つこと。帝京大学図書館(MELIC)を積極的に活用すること。

6.
その他履修上の注意事項

 講義中、他の学生の学習する権利を侵害する行為、または受講態度に甚だしい問題があると判断した場合は退出を命じることがあるので注意すること。初回に詳しく説明する。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 ガイダンスおよびイントロダクション
 メディア社会を生きること
【第2回】
 メディア・コミュニケーションの枠組み
【第3回】
 メディア効果理論
【第4回】
 ソーシャルメディアとコミュニケーション①
 デジタルネイティブ
【第5回】
 ソーシャルメディアとコミュニケーション②
 映像資料鑑賞
【第6回】
 ソーシャルメディアとコミュニケーション③
 インティメイト・ストレンジャー
【第7回】
 ソーシャルメディアのメリットデメリット
【第8回】
 小まとめ
【第9回】
 ソーシャルメディアを活用した社会のデザイン
【第10回】
 メディアコンテンツ産業の動向①
 メディア分野別の動向
【第11回】
 メディアコンテンツ産業の動向②
 マンガ、アニメ、ゲーム
【第12回】
 メディアコンテンツ産業の動向③
 テレビ、映画
【第13回】
 メディアコンテンツ産業の動向④
 音楽、ライブエンターテインメント
【第14回】
 メディアコンテンツ産業の動向⑤
 諸外国の動向
【第15回】
 総まとめ