Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:BLS-102
生物心理学 II 草山 太一
選択  2単位
【こども教育】 18-1-1360-1785-018A

1. 授業の概要(ねらい)

 生物心理学は、ヒトやヒト以外の動物を対象に、行動やその背景にある認知・思考・感情の仕組みや働きについて、脳や神経伝達物質などの神経機構も含めて解明しようとする心理学の一分野になります。生物心理学は、比較心理学や比較認知神経科学および進化心理学などを含む、いくつかの他の分野と関連しています。
 生物心理学Ⅱでは、動機づけ、学習のメカニズム、情動、社会的認知を中心に概説します。これらの内容について、可能な限り、脳や神経系の仕組みや働きと結びつけて説明をします。

2.
授業の到達目標

 ヒト以外の動物に関する心理学研究を通じて、脳・神経系の機能も含めて心理学の基礎的知識を身につける。またヒトの心の進化について説明できる。

3.
成績評価の方法および基準

 期末試験で評価します。

4.
教科書・参考書

 テキスト:使用しない。
 参 考 書:John P.J. Pinel 『ピネル バイオサイコロジー―脳 心と行動の神経科学』西村書店
      渡辺茂『文春新書 ヒト型脳とハト型脳』文藝春秋
      渡辺茂『ハトがわかればヒトがみえる―比較認知科学への招待―』共立出版
      藤田和生『比較認知科学への招待―「こころ」の進化学』ナカニシヤ出版
      川合伸幸『心の輪郭 比較認知科学から見た知性の進化』北大路書房   
      日本動物心理学会 監修『動物たちは何を考えている?−動物心理学の挑戦−』技術評論社

5.
準備学修の内容

 特に予備知識を必要としませんが、講義内容は段階的に積み重ねて進む場合があります。毎回の授業内容をきちんと理解しておくことが必要です。講義の前に前回までの講義内容を復習しておくことが大切になります。用語の説明など、基本的な事項については覚えることも必要になります。

6.
その他履修上の注意事項

 広い視野で学ぼうという姿勢を持って、積極的に講義に参加することを期待します。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 イントロダクションとして授業内容について説明する。
【第2回】
 動機づけについて学ぶ。
【第3回】
 レスポンデント条件づけについて学ぶ。
【第4回】
 オペラント条件づけについて学ぶ。
【第5回】
 快・不快の情動について学ぶ。
【第6回】
 知識の継承・伝搬について学ぶ。
【第7回】
 洞察・問題解決について学ぶ。
【第8回】
 合理的な選択について学ぶ。
【第9回】
 外界の認知の仕組みについて学ぶ。
【第10回】
 自己鏡映像認知について学ぶ。
【第11回】
 協力・利他行動の進化について学ぶ。
【第12回】
 他者の意図を読むことについて学ぶ。
【第13回】
 社会的関係について学ぶ。
【第14回】
 社会的知性仮説について学ぶ。
【第15回】
 まとめを行う。