Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
科目ナンバリング:
障害理解心理学特論 稲垣 綾子
選択  4単位
【臨床心理学専攻】 18-1-1360-4952-029A

1. 授業の概要(ねらい)

 保健医療分野における心理職は、心理療法・心理アセスメント等の発展や現場の要請などからその仕事や役割を拡大し続けている。この授業では、保健医療分野に関わる公認心理師の実践に必要と思われる事項について、文献とディスカッションを通してその基礎を身につける。前半は、保健医療における公認心理師の基礎知識とその理論の大枠を学ぶ。後半は、保健医療での支援において共通する本質的なテーマを取り上げたテキストの講読とディスカッションを通して、保健医療分野にかかわる公認心理師の実践における基本的な視点、姿勢、役割意識を身につける。

2.
授業の到達目標

 1)保健医療分野における公認心理師の実践に関する基本的な視点、姿勢を身につける
 2)保健医療分野で行われている種々の心理的援助について理解する
 3)医療と地域保健の相互関係について理解し、チームで援助を行っていく際の全体の布置をイメージすることを通して、心理職としての役割意識を明確にする

3.
成績評価の方法および基準

 発表・ディスカッション80%、レポート20%

4.
教科書・参考書

 テキスト:内海健著『精神科臨床とは何かー日々新たなる経験のために』、その他、授業内で提示された文献
 参考書:小此木・深津・大野編『心の臨床家のための必携 精神医学ハンドブック』、下山・中嶋編『公認心理師必携 精神医療・臨床心理の知識と技法』、他

5.
準備学修の内容

 文献は発表者のみならず履修者全員が読み込み、疑問点、ディスカッションテーマをもつこと。
 その際、単に知的に理解するだけでなく「全身で味わう」こと。
 受動的に読む、聴くだけでなく「自分自身や身近な他者の具体的な経験・事柄に照らして考える」こと。
 わかることだけでなく「わからないことに気づく」こと。
 わからなかったことは,自ら積極的に調べたり,質問したりすること。
 医療、精神保健、さまざまな年代、地域に関わるニュースに関心をもつこと。
 意欲的、積極的な発言と参加を求めます。

6.
その他履修上の注意事項

 心理臨床の実践は、一人前になるために少なくとも10年はかかると言われています。履修後も継続して学び続けることができるよう,授業を通して「わかったこと」「修得できたこと」以上に,「わからなかったこと」「修得できなかったこと」が何かを理解できるようになることが大切な目標の1つです。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション:保健医療分野における心理援助・発表者決め
【第2回】
 保健医療に関する理論1:チーム医療―治療構造論・医療スタッフ間の連携
【第3回】
 保健医療に関する理論2:リエゾン/コンサルテーション・家族とのかかわり
【第4回】
 保健医療に関する理論3:地域保健―リハビリテーション・リワーク・生活支援
【第5回】
 保健医療に関する理論4:乳幼児・親子保健―健康診査・発達支援、子育て支援
【第6回】
 保健医療に関する理論5:高齢者保健―認知症・介護問題など
【第7回】
 保健医療に関する支援1:
 発表・ディスカッションを通して、保健医療分野にかかわる公認心理師の実践の基礎を学ぶ
【第8回】
 保健医療に関する支援2:
 発表・ディスカッションを通して、保健医療分野にかかわる公認心理師の実践の基礎を学ぶ
【第9回】
 保健医療に関する支援3:
 発表・ディスカッションを通して、保健医療分野にかかわる公認心理師の実践の基礎を学ぶ
【第10回】
 保健医療に関する支援4:
 発表・ディスカッションを通して、保健医療分野にかかわる公認心理師の実践の基礎を学ぶ
【第11回】
 保健医療に関する支援5:
 発表・ディスカッションを通して、保健医療分野にかかわる公認心理師の実践の基礎を学ぶ
【第12回】
 保健医療に関する支援6:
 発表・ディスカッションを通して、保健医療分野にかかわる公認心理師の実践の基礎を学ぶ
【第13回】
 保健医療に関する支援7:
 発表・ディスカッションを通して、保健医療分野にかかわる公認心理師の実践の基礎を学ぶ
【第14回】
 保健医療に関する支援8:
 発表・ディスカッションを通して、保健医療分野にかかわる公認心理師の実践の基礎を学ぶ
【第15回】
 まとめと展望