Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:SEM-401
卒業セミナー I 藤田 敏明
選択必修  2単位
【外国語】 18-1-1410-0463-007A

1. 授業の概要(ねらい)

 基本的に日本とヨーロッパにおける『異形の生き物』を研究することによって、それぞれの文化における、人間の『想像力』imaginarity,「創造力」creativityの価値を認識し、それによって「文化の面白さ」を自分の言葉で語れるようになること。さらには、「異形」を考えることによって、「正形」=人間存在の本質とは何か、という、日常では考えない種類のことをモデル思考を試みてほしい。前期はファンタジー系統、後期はSF系統、ということで進めていきます。
 授業の前半においては、教員側から、さまざまな文化における「異形の生き物」を例示し、解説する。後半においては、各人で見つけてきた「異形」についてプレゼンを実施し、それについて討論、さらにレポートを作成する。

2.
授業の到達目標

 授業のテーマに関して、教員の講義内容を把握する。
 「抽象的思考」ができるようになる。
 それに基づいて、自身のプレゼンテーションを実行する。
 形式、内容、伴ったレポートを作成する。

3.
成績評価の方法および基準

 授業に出席する、だけではなく、講義内容の理解。(毎週、理解できているかどうか、何らかの事柄を書いてもらいます)
 一人15--20分程度のプレゼンテーションの実施。どれだけの資料を準備したかも、採点対象になります。
 形式、内容を伴ったレポートの作成

4.
教科書・参考書

 前半は、基本的に、こちらでハンドアウトを配布、映像をお見せします。プレゼンに関しては、各人で準備してください。

5.
準備学修の内容

 すでに受けた授業の内容を把握すること。
 授業テーマについて、常に自分の頭で考えておくこと。

6.
その他履修上の注意事項

 セミナー系統の授業とは、来るべき就職活動に備えて、自分が「優秀な学生である」「できるやつだ」と、アピールするための訓練の場です。そういうところで、逆に、自分が「無責任な人間」「人の言ったことを繰り返すしかできない無能な人間」であることを暴露することがないように、心がけてください。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 授業の概要説明、ギリシア神話における「異形」--ディズニー映画「ファンタジア」
【第2回】
 キリスト教における「異形」の排除ーー「神が創ったもの」
【第3回】
 ドラゴンクエストーーギリシア神話における「探索物語」の原型:「イアーソーンとアルゴノーツ
【第4回】
 その②
【第5回】
 人間そっくりの人形--バレエ「コッペリア」1
【第6回】
 人オペラ「ホフマン物語」--もうひとつの「コッペリア」
【第7回】
 人と交われない「妖精」--バレエ「シルフィード」1.プレゼン主題の割り振り。
【第8回】
 プレゼンのひとつの主題として、「あなたの大事な人が、もしーーだったら?」というテーマを考えてもらいます。これ以降は、各人に選んだテーマでプレゼンをしてもらいますが、以下に記するのは、こちらで選んだ「例」です。
【第9回】
 「もし、いきなり奇怪な異形に変身したら?」exカフカ「変身」
【第10回】
 「もし、バンパイアだったら?」exドラキュラ、その他の吸血着
【第11回】
 「もし、危険な存在だったら?」exシザーハンズ
【第12回】
 「違う生き物だったら?」ex「鶴の恩返し」
【第13回】
 「もし、人魚姫・半魚人」だったら?」
【第14回】
 「もし、死霊・生霊だったら?」バレエ「ジゼル」・源氏物語
【第15回】
 「もし、狐、狸、猫、だったら?」日本民話、歌舞伎「葛の葉」その他