Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:AHS-201
スポーツ医学 II 小川 佳子
選択  2単位
【経営】 18-1-3074-4448-008A

1. 授業の概要(ねらい)

 スポーツは、心身の健康に対してよい効果をたくさん持っている一方で、健康を害する要素も含んでいます。スポーツが心身に及ぼす影響は、年齢や性別、体力レベルや健康状態など、個人によって大きく異なり、環境条件にも左右されます。したがって、スポーツにかかわる者は、さまざまな条件がスポーツに及ぼす影響について理解しておく必要があります。
 そこで、本授業では、スポーツ活動により生じる内科的障害・外科的損傷とその予防、スポーツ実施者の健康・安全管理について学びます。また、年齢、性別、メンタルヘルス、特殊環境、アンチ・ドーピングなど、さまざまな条件下におけるスポーツ活動に関する医学的知識を学びます。

2.
授業の到達目標

 ①スポーツ実施者の健康と安全を守るための医学的基礎知識を習得する。
 ②スポーツ・運動により生じる内科的障害の発生機序、予防および対処法について説明できる。
 ③スポーツ・運動により生じる外科的損傷の発生機序、予防および対処法について説明できる。
 ④子どもと高齢者の運動時の注意点が説明できる。
 ⑤女性アスリートに特徴的なスポーツ障害、妊婦および更年期女性のスポーツ活動について説明できる。
 ⑥アスリートに多い精神障害およびその治療と予防について説明できる。
 ⑦スポーツ現場での救急処置の手順を習得する。
 ⑧アンチ・ドーピングについて説明できる。

3.
成績評価の方法および基準

 期末試験(80%)、課題あるいは小テスト(20%)で評価します。なお、授業にはすべて出席することが前提であり、出席点はありません。出席が3分の2に満たない場合と期末試験を受験しなかった場合は評価対象外となります。

4.
教科書・参考書

 教科書(購入が必須のもの)は指定しない。
 参考書:
 『はじめて学ぶ 健康・スポーツ科学シリーズ8スポーツ医学【内科】』赤間高雄編(化学同人)
 『スポーツ医学入門』目崎登著(文光堂)
 『スポーツ指導者のためのスポーツ医学(改訂第2版)』小出清一ほか編(南江堂)
 『公認アスレティックトレーナー専門科目テキスト 第4巻 健康管理とスポーツ医学』日本体育協会
 『公認スポーツ指導者養成テキスト共通科目Ⅰ・Ⅲ』日本体育協会

5.
準備学修の内容

 ①この授業を履修する前に、スポーツ医学Ⅰを履修してください。
 ②1回の授業あたり2時間程度の予習・復習が必要です。授業前には、インターネット(LMS)上にアップロードされた講義資料に目を通しておいてください。また、授業後には、講義資料や参考図書などを使って十分に復習をしてください。

6.
その他履修上の注意事項

 ①講義資料は各自でインターネット(LMS)上から事前にダウンロードし、講義に持参してください。講義時の紙媒体での資料の配布はおこないません。
 ②授業中の私語など授業の妨げとなるような行為、携帯電話やスマートフォンの使用、イヤフォンやヘッドフォンの着用は厳禁とします。
 ③わからないことは書籍などで調べたり、積極的に質問したりして、わからないままにしておかないようにしてください。
 ④スポーツ医学の必要性や重要性を理解するために、さまざまなスポーツに接するように心掛けてください。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 スポーツ医学概論:スポーツ実施者の健康と安全管理の概要について学ぶ。
【第2回】
 内科的障害と予防(その1):スポーツ・運動により生じる急性および慢性の内科的障害(突然死、 熱中症、スポーツ貧血、オーバートレーニングなど)の発生機序と対処法について学ぶ。
【第3回】
 内科的障害と予防(その2):スポーツ・運動により生じる内科的障害を予防するためのメディカルチェックと健康管理・コンディショニングについて学ぶ。
【第4回】
 外科的損傷と予防(その1:頭部、頚部、上肢、体幹):スポーツ・運動により生じる頭部、頚部、上肢および体幹の急性損傷と慢性障害の発生機序とその予防および対処法について学ぶ。
【第5回】
 外科的損傷と予防(その2:腰部、下肢):スポーツ・運動により生じる腰部および下肢の急性損傷と慢性障害の発生機序とその予防および対処法について学ぶ。
【第6回】
 アスレティックリハビリテーションとトレーニング計画:スポーツにより生じた外科的損傷後のスポーツ復帰に向けてのアスレティックリハビリテーションとそのトレーニング計画について学ぶ。
【第7回】
 コンディショニングの手法:スポーツ現場で行われているコンディショニングの手法(ストレッチング、テーピング、アイシング、スポーツマッサージなど)について学ぶ。
【第8回】
 アスリートの健康管理:アスリートの健康管理体制やメディカルチェック、体調面の管理について学ぶ。
【第9回】
 スポーツと年齢(その1):子どものからだの特徴、発育期の運動とその注意点、子どもに生じやすい障害や外傷について学ぶ。
【第10回】
 スポーツと年齢(その2):高齢者のからだの特徴と健康問題の特殊性、高齢者向けの運動やその注意点について学ぶ。
【第11回】
 スポーツと性別(その1):女性のからだと月経周期の基礎、女性アスリートの三主徴(エネルギー不足・視床下部性無月経・骨粗鬆症)とその予防について学ぶ。
【第12回】
 スポーツと性別(その2):妊婦スポーツと更年期女性のスポーツについて学ぶ。
【第13回】
 メンタルヘルスとスポーツ:スポーツ・運動による精神障害と対応について学ぶ。
【第14回】
 特殊環境下でのスポーツ:特殊環境下でのトレーニングや負荷をかけるトレーニングでの内科的障害について学ぶ。
【第15回】
 アンチ・ドーピング:ドーピングの現状とドーピングコントロールについて学ぶ。