Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:SEM-401
法律学演習 III 堀田 晶子
必修  2単位
【法学】 18-1-1210-3290-015A

1. 授業の概要(ねらい)

 春期は、少年法の理念や仕組みを勉強します。特に、非行の実態や非行少年の処遇、加害者の家族や被害者の置かれた状況等を取り上げ、少年事件の全体像に迫ります。
 授業全体を通じて、活発な意見交換を行いながら、「更生とは何か」について深く考えます。
 みなさんの希望があれば、夏休み中に少年院や刑務所等の見学を行います。

2.
授業の到達目標

 ①個人ないしグループで積極的に調査を行い、適切な資料をもとに、その成果を発表できる。
 ②非行少年を取り巻く状況を理解し、加害者側、被害者側、一般市民、司法・行政機関、報道機関等、それぞれの立場に配慮した議論ができる。
 ③ゼミ生一人一人が「更生とは何か」という問いと真摯に向き合い、多様な意見を尊重しつつ、自分なりの考えを述べることができる。

3.
成績評価の方法および基準

 報告の内容とゼミへの貢献度によって評価します。評価配分の目安は、報告の内容(プレゼンテーションやレポート等の中身)が50%、ゼミへの貢献度が50%です。ゼミへの貢献度は、課題に取り組む姿勢や議論への参加状況、ゼミ活動への協力等によって総合的に判断します。

4.
教科書・参考書

 少年法の仕組みや非行少年の処遇に関するテキストとして、以下をお勧めします。
  守山正・後藤弘子『ビギナーズ少年法 第3版』成文堂(2017)
  伊東冨士江『司法福祉入門 第2版〈増補〉』上智大学出版(2015)

5.
準備学修の内容

 ゼミで発言しやすくするために、日頃からゼミ生どうしで話し合う機会を持つと良いでしょう。各自で楽しく予習・復習する工夫をしてください。少しずつ論文検索の仕方や統計資料等の読み方を覚えましょう。新聞やニュース等も気にして見てください。図書館を大いに活用しましょう。

6.
その他履修上の注意事項

 ①春期の「犯罪学」を履修している前提で進めます。
 ②積極的な発言や意見交換を期待しています。プレゼンテーションやディスカッションの際には、発言を行う側だけでなく、それを聴く側の態度も大切です。相手の意見に耳を傾け、尊重しつつ、自分の意見を述べる力を養いましょう。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 オリエンテーション(自己紹介・授業の進め方)
【第2回】
 少年非行・少年法に関するQ&A
【第3回】
 少年非行の実態/少年事件の流れ(刑事事件との違い)
【第4回】
 少年法の理念と仕組み/家庭裁判所調査官の役割
【第5回】
 保護処分とは何か
【第6回】
 少年鑑別所と少年院
【第7回】
 出院後の少年たち(更生保護を考える)
【第8回】
 少年事件の被害者・加害少年の家族について考える
【第9回】
 少年事件の被害者・加害少年の家族の現状と課題
【第10回】
 少年事件と報道
【第11回】
 少年法のまとめと課題①
【第12回】
 少年法のまとめと課題②
【第13回】
 ディスカッション-「少年法の適用年齢の引き下げについて」
【第14回】
 意見交換-ディスカッションを終えて-
【第15回】
 春期のまとめ