Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:
授業づくりと教材研究 III (総合系) 魚山 秀介
選択  2単位
【教職大学院】 18-2-2120-2780-011

1. 授業の概要(ねらい)

 授業は複数の教員によるティーム・ティーチングの形態で行う。
 「生活科」や「総合的な学習の時間」を創設した趣旨や理念を教育の基礎理論及び社会的な背景、歴史的経過を踏まえて理解するとともに、具体的な授業実践の事例を手がかりに教材の在り方を考え、教材開発についての方策を探ることを通して、授業づくりのための教材開発能力等を培う。

2.
授業の到達目標

 《A類学生》
  「生活科」「総合的な学習の時間」を創設した趣旨や理念を歴史的・社会的背景を踏まえて理解し、先進校の授業実践の事例を手がかりにしながら教材の本質・価値を考え、教職の意義を踏まえて教材研究の能力を培い、具体的な授業づくりができる力量を習得する。
 《B類学生》
  「生活科」「総合的な学習の時間」を創設した趣旨や理念を歴史的・社会的な背景を文献で調べて発表することを通して理解を深め、現任校や先進校の授業実践などの具体的な事例を基に教材研究の在り方を探り、教材の本質・価値・選択基準を考え、教職の意義を踏まえて教材開発の能力と実践力を習得する。

3.
成績評価の方法および基準

 課題として設定された事項を具体的にまとめ(30%)、発表・討論(30%)及び毎回の振り返り用紙(40%)を総合的に評価する。

4.
教科書・参考書

 テキスト
  特定のテキストは使用しない
 参考文献
  文部科学省『小学校学習指導要領』
       『小学校学習指導要領解説生活編』
       『小学校学習指導要領解説総合的な学習の時間編』
       『中学校学習指導要領』『中学校学習指導要領解説総合的な学習の時間編』
       『今、求められる力を高める総合的な学習の時間の展開』
  中野 重人『生活科教育の理論と方法』
  臼井嘉一・三石初雄『生活科を創りかえる』国土社
  小原國芳他『八大教育主張』

5.
準備学修の内容

 先進校や実習校及び所属校の生活科や総合的な学習の時間の指導計画を収集し、その教材の価値を考えるとともに、それらに関連する資料を調べたり書籍を読んだりする。

6.
その他履修上の注意事項

 受講生の被教育体験とともに、現在の児童・生徒らの被教育体験を常に念頭に置いて、受講することを期待したい。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 学校教育における『総合系』の意義や実践上の課題について、実習校や所属校での経験を基に討論する
【第2回】
 生活科や総合的な学習の時間の創設の背景とその理念について講義を聴き、現状を踏まえながら討論する
【第3回】
 生活科や総合的な学習の時間の歴史的な背景(教育史)をさぐる
 ※大正期の新教育運動の取り組みを調べ、その意義と教材について議論する
【第4回】
 生活科の実践事例を取りあげ、議論する(1) ※教材の教育的価値について
【第5回】
 生活科の実践事例を取りあげ、議論する(2) ※地域素材の教材化について
【第6回】
 総合的な学習の時間の実践事例を取りあげ、議論する(1)
 ※「福祉」を主教材にした実践を基に、その教材性を議論する
【第7回】
 総合的な学習の時間の実践事例を取りあげ、議論する(2)
 ※「命」を主教材にした実践を基に、その教材性を議論する
【第8回】
 総合的な学習の時間の実践事例を取りあげ、議論する(3)
 ※「町づくり」を主教材にした実践を基に、その教材性を議論する
【第9回】
 生活科や総合的な学習の時間の教材の価値や在り方について討論する(1)
【第10回】
 生活科や総合的な学習の時間の教材の価値や在り方について討論する(2)
【第11回】
 生活科について先進校の実践者(ゲストティーチャー)から実践報告を聞き、教材を選択する際の留意点を考える
【第12回】
 総合的な学習について先進校の実践者(ゲストティーチャー)から実践報告を聞き、教材を選択する際の留意点を考える
【第13回】
 A類学生は実習校の実践例を分析・検討し、指導計画を作成する
 B類学生はこれまでの経験を踏まえて、実践可能な指導計画を作成する
【第14回】
 A類学生、B類学生の作成した指導計画を報告し、教材について議論する
【第15回】
 生活科・総合的な学習の時間で扱う教材の在り方についてまとめ、全員で討議する