日本地誌Ⅰ
担当者 小笠原 永隆
単位・開講先 選択  2単位 [日本文化学科]
科目ナンバリング GGR-203

授業の概要(ねらい)

地域を理解するためには、その地域がどんな特徴を持っているのか、さらに、その特徴が何故その場所で形成されたのか、ということの追求がが極めて重要です。そこで、日本国内の観光地を中心として、地域の特徴とそれを説明する要因、またそれぞれの地域において自然と文化の関連性について学びます。特にその地域の自然環境及び地形が、歴史や文化とどのような関連性があるのかを地域ごとに探っていきたいと思います。例えば、岐阜県の白川郷はなぜ合掌造りの集落が形成され、それが現代にまで続いた理由は何ででしょうか。東京湾岸には、縄文時代の大型貝塚が世界に類を見ないほど形成されていますが、それはなぜでしょうか。
本講義では日本各地の世界遺産を題材として、それらの知識と地域を理解するための視点を得ることを目的とします。東日本の地域について深く知ることができれば、新しい視点で旅行を楽しむ事もできます。

授業の到達目標

本講義の到達目標は主に以下の2点です。
・東日本各地の観光地、観光資源、世界遺産などを解釈できる。
・それぞれの観光地や世界遺産の特性を自然環境や人文環境、およびその関連性(つながりのあるストーリー)から説明できる。

成績評価の方法および基準

成績は以下の3つで評価します。
・中間テスト 45%
・期末テスト 45%
・平常点(出席、リアクションペーパー等) 10%

教科書・参考文献

種別 書名 著者・編者 発行所
教科書 テキストは特に指定しませんが、講義内容に興味を持った場合、以下の書物が参考になるでしょう。
参考文献 2017。『旅に出たくなる地図 日本』 帝国書院編集部 帝国書院
参考文献 2013。『はじめて学ぶ世界遺産100』 世界遺産検定事務局 マイナビ
参考文献 2016。『鳥瞰イラストでよみがえる歴史の舞台』 歴史群像編集部 学研プラス
参考文献 2005。『土地の文明 地形とデータで日本の都市の謎を解く』 竹内公太郎 PHP研究所
参考文献 2012。『地図から読む歴史』(講談社学術文庫) 足利健亮 講談社

準備学修の内容

講義で毎回使用するプリントは、多くの空欄が設けてあります。各回講義前にLMSに掲示しますので、事前に内容に目を通し、自分で調べながら可能な限り埋めておいてください。授業では正解を示しながら、プリントに沿って進めていきます。また、そのプリントの末尾には例題(論述)を示してありますので、必ず講義終了後に自分の力で記入しておいてください。この予習と復習を行うことで、講義内容を十分に理解できるように配慮しています。なお、正解を示したものについて、LMSへの掲示、印刷物の配布は行いませんので注意してください(もちろん、質問は受け付けます)。つまり、欠席は言うまでもなく、単に出席しているだけでは、内容理解に到達できず、単位取得につながらないことを留意してください。
また、本講義では日本の色々な地域や場所を取り扱います。普段から旅行等をし、実際に外にでることをお勧めします。また、外ではただ楽しむだけではなく、様々な疑問を自ら発見するように心掛けると良いでしょう。

その他履修上の注意事項

本講義は旅行業務取扱管理者資格の国内観光地理の復習や、世界遺産検定の受験にも参考になるように配慮していますが、資格の受験勉強のための講義ではありませんので留意して下さい。
本講義に加えて観光地理学Ⅰ・観光地理学Ⅱ・日本地誌Ⅱ・外国地誌Ⅰ・外国地誌Ⅱを受講すると、地域の地理学的理解、地誌学的理解をより深められます。

授業内容

授業内容
第1回 イントロダクション
第2回 東日本の世界遺産と自然環境・地形と歴史のかかわり①
第3回 東日本の世界遺産と自然環境・地形と歴史のかかわり②
第4回 東日本の世界遺産と自然環境・地形と歴史のかかわり③
第5回 東日本の世界遺産と自然環境・地形と歴史のかかわり④
第6回 東日本の世界遺産と自然環境・地形と歴史のかかわり⑤
第7回 東日本の世界遺産と自然環境・地形と歴史のかかわり⑥
第8回 まとめと【中間テスト】
第9回 東日本の世界遺産と自然環境・地形と歴史のかかわり⑦
第10回 東日本の世界遺産と自然環境・地形と歴史のかかわり⑧
第11回 東日本の世界遺産と自然環境・地形と歴史のかかわり⑨
第12回 東日本の世界遺産と自然環境・地形と歴史のかかわり⑩
第13回 東日本の世界遺産と自然環境・地形と歴史のかかわり⑪
第14回 これまでの復習
第15回 まとめと【期末テスト】
※ 講義の受講者数や進行状況によって、計画が変更されることがあります。