ジャーナリズム論Ⅱ
担当者 木下 浩一
単位・開講先 選択  2単位 [社会学科]
科目ナンバリング SOC-108

授業の概要(ねらい)

古典的分類において、ジャーナリストは「送り手」であり、読者や視聴者は「受け手」です。ジャーナリズム活動は受け手の存在を前提としています。
しかしながらそのコミュニケーションの主体は、少なくともコンテンツ(新聞記事など)に関しては、送り手であるジャーナリストです。ジャーナリズムの実践とは、どのようなものなのか。ジャーナリズムという実践は、われわれにどのような影響を及ぼすのか。ともに考えましょう。
本講では一部、ペアワークなどを行います。他の参加者とも意見や考えを共有しましょう。

*新型コロナ・ウイルスの状況によって、内容を変更する場合があります。コロナ禍が維持・拡大の場合、コロナ関連のジャーナリズム状況を論じていきます。
*本講義は対面を想定していますが、新型コロナ・ウイルスの状況によっては、オンラインとなる可能性があります。

授業の到達目標

1)世の中で起きていることに興味を持ち、一般読者としてだけでなく、アカデミックな視点からニュースを見ることができる。
2)ジャーナリズムの在り方について、批判的に考えられるようになる。

成績評価の方法および基準

期末レポート(60%)と課題提出(40%)をもって評価する。
課題提出は、LMSの「掲示板」を使用する予定である。

教科書・参考文献

種別 書名 著者・編者 発行所
教科書 *教科書は特に指定しない。
参考文献 『テキスト現代ジャーナリズム論』 石澤靖治 ミネルヴァ書房、2008年
参考文献 『現代ニュース論 』 大石裕・藤田真文・岩田温 有斐閣、2000年
参考文献 『メディアは社会を変えるのか:メディア社会論入門』 津田正太郎 世界思想社、2016年

準備学修の内容

▼授業では新聞記事を多用します。新聞記事や授業の内容から、1)興味関心を広げる、2)関心を絞り込む、3)特定の事例について調べる、4)再び受講する。1)から4)を繰り返し、講義に臨んでください。
▼アクチュアルな時事問題を積極的に取り入れていきます(例:新型コロナ・ウイルス、京都アニメーション放火殺人事件、「教師間いじめ問題」)そのため、シラバス上の授業内容と相前後する場合があります。

その他履修上の注意事項

▼「ジャーナリズム論Ⅰ」を履修することが望ましい。
▼学びは「やる気」がすべてです。「興味」から出発し「深める」、このすべての過程に、やる気は欠かせません。コツは「楽しむ」こと。楽しむことができれば、自ずとやる気がわき、継続できます。ただし、ここでいう「楽しみ」は、遊びのそれとは違います。大学ならではの知的な楽しみを共有しましょう。

授業内容

授業内容
第1回 ガイダンスとイントロダクション
第2回 現在のジャーナリズムの問題点①:新聞・テレビ
*第2回以降、新型コロナ・ウイルス関連を多く採り上げる可能性がある。
第3回 現在のジャーナリズムの問題点②:週刊誌・タブロイド
第4回 報道被害/メディアスクラム:実名報道は必要か
第5回 発表報道と調査報道
第6回 ニュースの情報源と守秘義務
第7回 質疑応答とペアワーク
第8回 中間試験
第9回 中間試験のフィードバック
第10回 ジャーナリズムにおける時間の問題性:正確性と速報性
第11回 ジャーナリズムの文法:映像と音声/「声」と文字
第12回 センセーショナリズムとスキャンダリズム:フェイクニュースを事例に
第13回 テレビにおけるスキャンダリズム:「ニュースショー」から「ワイドショー」へ
第14回 質疑応答とペアワーク
第15回 まとめと期末試験