社会思想史Ⅰ
担当者 藤本 龍児
単位・開講先 選択  2単位 [社会学科]
科目ナンバリング HIT-101

授業の概要(ねらい)

本講義では、社会思想史の観点から特に近代社会を焦点にして、社会学や社会学全般の成立や意義について考えます。まず、その成立を歴史的にみることによって、根本的な社会科学の意味を原理的に確認します。そうすることで、現代の社会科学の意義を認識するとともに、その問題点や課題を明らかにし、さらには将来の課題を展望できるようにします。

授業の到達目標

・社会科学を思想史的観点から理解し、その成立の背景を理解する。
・社会科学を近代社会のなかに位置づけ、その意義を理解する。
・社会科学と社会思想史の特徴を説明できる。

成績評価の方法および基準

・原則として8割以上の出席を前提とする。
・適宜おこなう感想文の提出を必須とする。
・試験で講義内容とテキストにかんする理解度を問う。
・以上に授業態度をくわえ、総合的に判断して成績評価をおこなう。

教科書・参考文献

種別 書名 著者・編者 発行所
教科書
参考文献 教科書 『アメリカの公共宗教:多元社会における精神性』 ・藤本龍児 NTT出版
参考文献 *他の参考文献は、講義中に紹介する。

準備学修の内容

この講義には、特別な前提知識は必要ありません。

その他履修上の注意事項

この講義だけで一つのまとまりをもっていますが、続けて社会思想史Ⅱを履修することが望ましい。
講義は以下のような内容を計画しています。ただし、受講者の理解や関心に応じて柔軟に改変していきます。

授業内容

授業内容
第1回 イントロダクション:社会思想史から見る社会科学

第2回 古代における「社会」:プラトン、アリストテレス

第3回 中世における「社会」:アウグスティヌス、アクィナス
第4回 ルネッサンス(近代社会の準備):人間中心主義の勃興
第5回 宗教改革(世俗社会の自律):ルター、カルヴァン
第6回 科学革命(自然科学の発生):デカルト
第7回 市民革命(民主社会の準備)①:ホッブス
第8回 市民革命(民主社会の準備)②:ロック
第9回 市民革命(民主社会の準備)③:ルソー
第10回 ウェストファリア条約(主権国家の登場):グロティウス
第11回 産業革命(市場社会の展開)①:アダム・スミス
第12回 産業革命(市場社会の展開)②マルクス
第13回 第一次世界大戦(現代社会の形成):西欧中心主義の崩壊
第14回 ヨーロッパの近代化と合理化:ウェーバー
第15回 まとめ