英米文学入門Ⅱ
担当者 大野 雅子
単位・開講先 選択必修  2単位 [外国語学科 英語コース(2017年度以降)]
科目ナンバリング LIE-102

授業の概要(ねらい)

この授業においては、イギリスの児童文学の中から、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』、C.S.ルイスの『ナルニア国物語』、P. L.トラヴァースの『風にのってきたメアリー・ポピンズ』、J. K.ローリングの『ハリー・ポッターと賢者の石』を取り上げ、その内容と英語表現を分析する。これらの作品において、主人公たちは現実世界からファンタジーの世界へと移動し、そこで様々な冒険を行う。現実世界とファンタジーの世界との間を行き来するための「扉」の機能を果たしているものは、アリスにとってはウサギの穴、ハリー・ポッターにとってはキングス・クロス駅のプラットフォームの壁である。このような「扉」とは何なのか。また、現実世界とファンタジー世界との関係性とはどのようなものなのか。原作とその映画化とを比較しながら、考察する。授業は基本的に英語で行う。学生の理解度を確認するために、毎回の授業後半で、説明した内容に関して英語で質疑応答する、英語でコメントを書く、英語でプレゼンテーションを行うなどのアクティビティーを実施する。

授業の到達目標

1. イギリス児童文学に関しての知識を修得する。
2. 文学を批評的観点から読むことによって思考力を養う。
3. 英語の速読力を身につける。
4. 英語のリスニング力を増強する。
5. 英語の発信力を身につける。

成績評価の方法および基準

授業内発表 と授業内提出物60%、中間テスト20%、期末テスト20%

教科書・参考文献

種別 書名 著者・編者 発行所
教科書
参考文献 ふしぎの国のアリス ルイス・キャロル 講談社英語文庫
参考文献 鏡の国のアリス ルイス・キャロル 講談社英語文庫
参考文献 不思議の国のアリス ルイス・キャロル 角川文庫
参考文献 鏡の国のアリス ルイス・キャロル 角川文庫
参考文献 ライオンと魔女-ナルニア国物語 C.S.ルイス 講談社英語文庫
参考文献 ライオンと魔女-ナルニア国物語 1 C.S.ルイス 岩波少年文庫
参考文献 カスピアン王子の角笛-ナルニア国物語 2 C.S.ルイス 岩波少年文庫
参考文献 あさびらき丸東の海へ-ナルニア国物語 3 C.S.ルイス 岩波少年文庫
参考文献 風にのってきたメアリー・ポピンズ P. L.トラヴァース 岩波少年文庫
参考文献 帰ってきたメアリー・ポピンズ P. L.トラヴァース 岩波少年文庫
参考文献 ハリー・ポッターと賢者の石 J. K.ローリング 静山社ペガサス文庫

準備学修の内容

授業で扱う作品の抜粋を配布する。配布プリントの英語を読み、知らない単語を辞書で調べてくる。また、作品全体を把握するため、また、背景となる知識を習得するために、上であげた参考書を読んでおくことが望ましい。

その他履修上の注意事項

積極的に授業に参加し、積極的に英語を話そうとすることが重要である。15週間積極的に授業に参加すれば、確実に英語力が伸びていることを実感するであろう。

授業内容

授業内容
第1回 授業説明
第2回 『不思議の国のアリス』(1)ウサギを追いかけて
第3回 『不思議の国のアリス』(2)公爵夫人の家で
第4回 『不思議の国のアリス』(3)チェシャ猫
第5回 『不思議の国のアリス』(4)お茶会
第6回 『不思議の国のアリス』(5)トランプの兵士たち
第7回 まとめと中間テスト
第8回 『ナルニア国物語』(1)ライオンと魔女
第9回 『ナルニア国物語』(2)カスピアン王子の角笛
第10回 『ナルニア国物語』(3)あさびらき丸東の海へ
第11回 『メリー・ポピンズ』
第12回 『メリー・ポピンズ リターンズ』
第13回 『ハリー・ポッターと賢者の石』
第14回 イギリスの児童文学
第15回 まとめと復習