担当者 | 宮脇 郁 | |
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単位・開講先 |
選択 2単位 [初等教育学科 こども教育コース]
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科目ナンバリング | CGS-301 |
認知心理学とは知的機能の解明を目指す心理学であり、平たく言えば頭のしくみを探る心理学である。私たちは普段の生活の中で、当たり前のように知覚したり、記憶したり、思考しているが、実はこの時、頭の中では複雑なしくみが働いている。この授業では認知心理学を学ぶことを通して、人間の知的機能がどのようなしくみで成り立っているか探っていく。前半では、認知心理学の重要トピック(知覚、記憶、思考、言語、注意)について、やや掘り下げた内容を学ぶ。後半では、認知心理学の応用分野として、日常的な認知活動、認知工学、ヒューマンエラーなどについて学ぶ。心理学の知見のみでなく、関連領域である神経科学などの知見も適宜取り入れる。講義の他に、簡単な演習、デモ実験などを行うことにより、体験的な理解も目指す。
・人間の知的機能の基礎的なしくみを説明できる。
・日常的な認知のしくみを説明できる。
・認知心理学が社会生活にどのように応用されているか説明できる。
・自らが日々行っている知的活動に関心を持ち、認知心理学の専門用語で表現できる。
演習や宿題などの提出物(90%)、平常点(10%)で評価する。演習や宿題については、翌週以降の授業時にフィードバックを行う。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
教科書 | |||
参考文献 | 『New Liberal Arts Selection 認知心理学』 | 箱田裕司他著 | 有斐閣 |
・授業で紹介する参考文献を読んで、人間の知的機能のしくみを理解すること。
・復習として、授業で学んだことを自らが日々行っている知的活動に当てはめ、具体例を挙げられるようになること。
・LMSによる演習と宿題を提出すること。
・受講希望者多数の場合は、初回授業時に抽選を行う。受講希望者は初回授業に必ず出席すること。
・受動的に講義を聴くのではなく、自ら積極的に考えるように努めてほしい。このため、演習や宿題を課すことがある。
・心理学で学ぶ概念の多くは、誰もが日々の生活の中で体験することである。したがって学ぶ際には、できるだけ自分自身の経験に当てはめるように努めてほしい。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 認知心理学とは:さまざまな錯覚を例に |
第2回 | 知覚:多感覚の世界 |
第3回 | 記憶1:概論、記憶と脳 |
第4回 | 記憶2:記憶の障害 |
第5回 | 記憶研究の応用:目撃証言はあてになるか |
第6回 | 思考:確率判断 |
第7回 | 思考:意思決定 |
第8回 | 言語:言語と脳、言語の獲得と喪失 |
第9回 | 注意:注意力が欠如すると |
第10回 | 日常的な認知1:対人認知 |
第11回 | 日常的な認知2:偏見とステレオタイプ |
第12回 | 認知心理学の応用1:認知工学 |
第13回 | 認知心理学の応用2:ヒューマンエラー |
第14回 | 認知心理学の応用3:認知心理学を私たち自身の生活に生かす |
第15回 | 全体のまとめと振り返り |