Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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ドイツ語3(German3) 江口 建
2年 前期 総合基礎科目選択 1単位
【総合・前期】 19-1-0090-4447

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

 中級ドイツ語のクラスです。ドイツ語の総合的な能力の向上を目指しながら、ドイツ文化に対する理解を深めます。
 皆さんは、ドイツという国について、どれくらいご存知でしょうか?「洋楽」と聞いて真っ先にイメージするのは、たいていはアメリカやイギリスの音楽(英語圏のポップス、ロック、ブルース、ジャズなど)ではないでしょうか。あるいは、「洋食」といえば、アメリカ式のファスト・フードや、フランス料理、イタリア料理を思い浮かべる人も多いと思います。
 しかし、世界を広く見渡すと、ドイツ語による発信は、英語に劣らず重要な位置を占めています。ドイツといえば環境先進国。エコロジーへの取り組みで有名ですが、それ以外にも、クラシック音楽、文学、哲学、アート、ものづくり、インテリア、デザインなどの分野で独自の発展の歴史を持っています。「言語」を学ぶということは、その言語が成立した国の「文化」を学ぶということでもあります。文化を学ぶことで、“生きた”ドイツ語に触れてみましょう。
 また、外国語を習得するということは、自分にいろいろな「可能性」を開いてやるということでもあります。技術大国ドイツは、自動車産業をはじめとしてリサイクルシステムや自然エネルギーの開発に力を入れていますが、将来的に、こういった分野に日本が本格的に参入するときに、次世代の日本の技術を担う学生たちが今からドイツ語を習得しておくことは有益です。例えば卒業研究でエコシステムや都市開発をテーマにしたいと考えているあなた。日本語や英語の文献に自分の探している情報が載っていないとき、もしもドイツ語が読めれば、そこにあなたの知りたい情報が見つかるかもしれません。

 学期の前半では、「ドイツ語1」、「ドイツ語2」で学んだ事柄を復習しながら、一年次にやり残した文法事項を学び、基本文法の学習を完成させます。学期の後半には、簡単な小説や新聞記事、ドイツ語のブログなどを実際に閲読して、どれくらい読めるか試してみましょう。インターネットやDVD、CDを活用した学習もおこないます。適宜、グループワーク、ペアワーク、プレゼンテーションを取り入れます。
 なお、この授業は、総合基礎科目の学修目標1、2、3に関連します。

2.
授業の到達目標

・母語とは異なる表現方法や思考方法についての理解を深めることができる。
・言語に反映されるドイツ人の“モノの見え方”や考え方、発想の仕方(ドイツ的思考)を学ぶことで、国際性への対応能力を身につけることができる。
・ドイツの歴史や文化、職業、技術についての理解を深めながら、将来的に異文化交流の促進に貢献しうる人間性を養うことができる。
・社会に出てから必要となるコミュニケーション能力と情報発信能力の基盤を形成することができる。
・文法解析や文章読解を通して、論理的思考力を養うことができる。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

期末試験: 40%
プレゼンテーション: 20%
授業態度(ペアワーク、積極的な発言、意欲的に取り組む姿勢、授業への貢献度): 20%
宿題・課題の提出: 20%

フィードバックとして、採点済みの課題やレポートを返却します。適宜、質疑応答の時間を設けます。

4.
教科書・参考書

 学期の前半は、「ドイツ語1」、「ドイツ語2」で用いた教科書を使用して復習を行うと共に、一年次に未習の文法事項を学びます。したがって、「ドイツ語1」で購入したテキストを持参してください。
 学期の後半で用いる講読用のテキストは配布します。辞書と参考書については授業中に紹介します。

5.
準備学修の内容・必要な時間

1.次回の授業範囲を予習してくること(30分)。講読用テキストは事前に読んできてください(単語を調べ、訳文を作る)。うまく訳せなかったところや、意味がわからないところは、なぜわからないのか、どこにつまづいているのかを自分で分析して、ノートにまとめて、持参してください。
2.授業で学習したことを復習しておくこと(30分)。ノートを読み返し、次回の授業にスムーズに参加できるように頭の中を整理しておいてください。練習問題のうち、間違った箇所は、自分が弱いところ(苦手なところ・間違えやすい箇所)ですので、繰り返し解いてください。次のステップに進むには、すでに学習した事柄を繰り返し練習し、着実に定着させておくことが大事です。
3.学習してゆくなかで疑問に思ったことを、そのつどノートに箇条書きにしておきましょう。そうすることで探求意欲が湧きます。できるだけ毎日、ドイツ語に触れましょう(30分)。

6.
その他履修上の注意事項

 「ドイツ語1」、「ドイツ語2」を修了した学生、または、それと同等のドイツ語能力を有する学生を対象としています。ただし、一年次に学習した事項も繰り返し復習しますので、ドイツ語能力に不安を持つ学生の受講も歓迎します。

7.
授業内容

【第1回】
授業の進め方について・学習の導入と復習
【第2回】
動詞の3基本形・現在完了形
【第3回】
過去形
【第4回】
再帰代名詞と再帰動詞
【第5回】
zu不定詞句・関係代名詞
【第6回】
受動態
【第7回】
理解の確認のための問題演習
【第8回】
インターネットを使った学習(1) ドイツ語のサイトを読んでみよう
【第9回】
インターネットを使った学習(2) ドイツの街角を散策してみよう
【第10回】
プレゼンテーション
【第11回】
テキスト講読(1) 文学作品
【第12回】
テキスト講読(2) 工学系ドイツ語
【第13回】
視聴覚教材を使ったリスニング学習(1) 日常会話
【第14回】
視聴覚教材を使ったリスニング学習(2) 音楽・映画
【第15回】
試験とまとめ、フィードバック