Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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機械工学実験1(Experiments in Mechanical Engineering1) 波江野 勉
3年 前期 専門基礎科目必修 2単位
【機械・前期】 19-1-0197-3730

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

この授業では、以下の実験を通して、DP2、3、4、5に関する知識、技法、態度を修得する。

数値実験.材料力学を実学として身につけていくためにFEM解析(有限要素法)に基づく機械設計の概念を学び、CATIA V5上で実際に例題を解いてみて解析実務を体験的に学習。
実験1.転がり軸受の起動摩擦:転がり軸受の起動摩擦を測定して、起動摩擦係数と摩擦モーメントを求める。この実験を通じて軸受の基礎知識を得る。
実験2.旋盤の精度検査:旋盤の静的精度検査、バックラッシュ試験などを行い、工作機械の構造、機能を理解する。
実験3.金属材料引張試験:金属材料の引張試験を行い、降伏点、引張強さ、耐力、伸びなどを調べること通じて、材料の機械的性質に関する基本事項を理解する。
実験4.力学現象の数理モデルと実験:数理モデルの構築法、微分方程式の数値的解法、パラメータの同定法および実験的検証について学ぶ。
実験5.二重管熱交換器における伝熱特性:熱交換器の構造と特徴を理解する。伝熱機構を理解し、流量や並流、向流の違いによる伝熱量への影響を把握する。総括熱伝達係数を求め、既往の実験式と比較考察する。
実験6.エンジン振動計測:自動車エンジンを用いて、振動測定方法および解析方法を習得する。
実験7.管路系における圧力損失:円管、オリフィス、ベンチュリ管内流れの圧力損失を測定し、管路系流動におけるエネルギー収支式を理解する。
実験8.実験モード解析とCAE振動解析:全周固定のパネルを用いて振動モード解析と有限要素モデルを用いた振動計算を行い、多自由度系の振動について理解を深める。

2.
授業の到達目標

理論的な学習と実験を行うことにより、機械工学の理解を深める。
材料力学、流体力学、熱力学、機械力学の4力学と機械要素、機械工作に関する実験を行う。講義で学ぶ理論を実験で体験的に学習し、理解を深める。実験を行うにあたり、安全の心得、実験方法、実験装置や測定器の取り扱い方を学ぶ。実験によって実験データを得、グラフにして表すなどして、実験結果の整理法を学び、現象について深く考察する。実験レポートを作成し、実験内容の理解を確実なものとする。この実験カリキュラムを通じて、課題を発見・分析する能力、問題解決能力、コミュニケーション能力を身につける。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

レポートにより評価します。実験に出席しない人は、レポートの提出資格がありません。レポートを提出しない人は、実験そのものを放棄したものとみなした評価点となりますので、レポートは必ず提出してください。
レポートが不十分な場合は、〈再提出〉として返却します。レポートの修正すべき箇所を指摘しますので、その箇所を修正して提出してください。

4.
教科書・参考書

機械・精密システム工学実験(産図テクスト)

5.
準備学修の内容・必要な時間

予習)講義で学んだ材料力学、流体力学、熱力学、機械力学の4力学と機械要素、および数学、物理学に関する学習をして、要点をまとめてください。また、実験テキストや配布資料などを読んで理解し、重要な点や不明な点をまとめてください(約1時間)。
復習)実験で学んだこと(実験の目的、実験の原理、実験装置および方法、実験結果の解析など)をまとめてください(約1時間)。最終的には、レポートとして提出します。

6.
その他履修上の注意事項

テキストに書いてある“安全の心得”をよく守ること。体験型の学習であることを認識してください。自分の手を使って感じ、自分の目で見、自分の耳で聞き、自分の鼻で匂いを感じたことは貴重な経験になるはずです。特別の理由がない限り、全員履修するようにしてください。

7.
授業内容

【第1回】 ガイダンス:安全の心得など重要な話、実験のテキスト配布、その他、があるので、必ず出席すること。
【第2回】 「エンジニアリング実務とは」 :実学としてのエンジニアリングを支えるCAE(CAD+FEM)に関する基礎講義
【第3回】 学生は2班に別れて、「数値実験(CAD教室)」と「実験に関する基礎講義」とを前半・後半の入れ替え制で学習
【第4回】 学生は8班に分かれて、実験を行う。割り当てられた1番目の実験テーマを行う。
【第5回】 前回と同じ、割り当てられた実験テーマについて2回目の実験を行う。
【第6回】 前回と同じ、割り当てられた実験テーマについて3回目の実験を行う。
【第7回】 新たに割り当てられた2番目の実験テーマについて1回目の実験を行う。
【第8回】 前回と同じ、割り当てられた実験テーマについて2回目の実験を行う。
【第9回】 前回と同じ、割り当てられた実験テーマについて3回目の実験を行う。
【第10回】 新たに割り当てられた3番目の実験テーマについて1回目の実験を行う。
【第11回】 前回と同じ、割り当てられた実験テーマについて2回目の実験を行う。
【第12回】 前回と同じ、割り当てられた実験テーマについて3回目の実験を行う。
【第13回】 新たに割り当てられた4番目の実験テーマについて1回目の実験を行う。
【第14回】 前回と同じ、割り当てられた実験テーマについて2回目の実験を行う。
【第15回】 前回と同じ、割り当てられた実験テーマについて3回目の実験を行う。