1. |
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連 |
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電気技術や電子技術は、あらゆる技術分野において利用されており、理工系学生はすべて、電気・電子工学の基本を理解しておく必要があります。理解不足の場合は、大学における種々の実験や専門科目の理解が困難となり、卒業後は技術系の業務遂行に支障をもたらす可能性が大きくなります。
この授業のねらいはDP1に関する知識・技法を習得することであり、電気・電子工学の基本を理解するとともに、種々の実験や研究で扱う実際の回路や電気機器への応用力を身につけることです。
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2. |
授業の到達目標 |
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電気を扱う上で必要となる知識--電圧,電流,電流の磁気作用,電磁誘導,など--を、物理現象に基づいて身につける。
電気回路素子(抵抗、コンデンサ、コイル)の働きや直流・交流回路の原理を理解し,簡単な回路で各種電気量(電圧、電流、インピーダンス)を計算できる。
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3. |
成績評価の方法および基準・フィードバック方法 |
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授業では、ほぼ毎回問題を出し、受講者はその答案の提出が必要です。授業への質問や要望があれば,答案とともに出してください。問題の解答や質問への答は、次の授業で説明するとともに、受講者の反応や理解度を把握して、授業を進めます。
問題を正解できなかった場合は、できなかった理由を必ず把握してください。
成績評価では期末試験を80%、授業中に出した問題の答案内容を20%として評価します。
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4. |
教科書・参考書 |
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教科書:藪 哲郎 著,「世界一わかりやすい電気・電子回路」, 講談社, (2017) ISBN978-4-06-156573-9,\2,900(税別)
(2年次の「航空宇宙電気・電子工学」でも,来年度以降は同じ教科書を用いる予定)
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5. |
準備学修の内容・必要な時間 |
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電気回路や電子回路において、電圧・電流などの相互の関係やこれらの時間的変化を表わすには、微分・積分・三角関数・複素数などの基本を理解していることが必要であり、理解不十分な場合はこれらの分野を事前に勉強して,要点をノートに書いておいてください。
授業ではほぼ毎回、復習に役立つ問題を出すので、その答案を必ず提出するとともに,授業で学んだ内容は必ず復習してください(1時間程度)。
また、次回の授業予定を知らせるので、次回授業までに教科書の該当部分に目を通し、わからない語句はできるだけ調べてノートに書いて,それを持参して授業に臨んでください(1時間程度)。
当該期間に30時間以上が,上記の予復習と問題解答に必要です.
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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本授業内容は今後の実験や他の専門科目を理解するのに必要なので、航空宇宙工学科の学生は極力履修してください。
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授業内容 |
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【第1回】 | 直流回路入門:電圧と電流,単位,接頭語,直流電源,電気抵抗,オームの法則 | 【第2回】 | キルヒホッフの法則,抵抗の直列接続・並列接続,合成抵抗,短絡(ショート) | 【第3回】 | 電流計と電圧計,キルヒホッフの法則による電流・電圧の算出, | 【第4回】 | 重ね合わせの理(証明略),アース記号,ブリッジ回路 | 【第5回】 | テブナンの定理,電流源,電力と電力量 | 【第6回】 | 交流回路素子:抵抗(R)・コイル(L)・コンデンサ(C)の特性,右ねじの法則,レンツの法則,,電磁誘導 | 【第7回】 | 交流電圧,正弦波,周期,周波数,角周波数,振幅,位相 | 【第8回】 | コイル(L)とコンデンサ(C)における,電圧と電流の変動表現(正弦波交流) | 【第9回】 | 複素数の基礎,絶対値と偏角(位相),複素記号法,R,L,Cのインピーダンス | 【第10回】 | ベクトル図,RL直列回路,RC並列回路,RLC直列・並列回路 | 【第11回】 | 直列共振回路と並列共振回路の原理と特性 | 【第12回】 | 交流の電力(有効電力,無効電力,力率),実効値 | 【第13回】 | 周波数特性,RCローパスフィルタとハイパスフィルタ | 【第14回】 | 変圧器,RLC回路に直流と交流の両方が加わる場合の考え方 | 【第15回】 | テスト,まとめ:授業内容をまとめた解説と試験 |
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