Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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毒性学(Toxicology) 鈴木 俊英
3年 前期 専門科目選択 2単位
【バイオ・前期】 19-1-0399-3384

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

授業は主にパワーポイントを用いて進め、適宜演習問題を行います。
まず、有害性化学物質による健康被害の実例を概説し、化学物質の毒性試験法とヒトに対する安全評価について学びます。次いで化学物質の吸収、分布、代謝、排泄の基本過程を学んだ後に各論に移り、重金属、農薬、環境汚染物質、工業用薬品、自然毒、内分泌攪乱物質、化学発癌物質、乱用薬物など、代表的な有害性化学物質の毒作用について学びます。
この授業では、学位授与の方針(ディプロマポリシー)DP2、DP3に関する知識、技能、態度を修得する。

2.
授業の到達目標

・我が国で発生した毒物混入事件、公害病、および薬害事件を概説できる。 
・毒性試験法を列挙し、その内容を説明できる。
・化学物質の安全性評価法を列挙し、その内容を説明できる。
・化学物質の代謝反応について概説できる。
・化学物質による発がん機構を概説できる。
・代表的な化学物質の毒作用と疾患との関連を説明できる。
・代表的な乱用薬物を列挙し、その作用を説明できる。
・化学物質の法規制について概説できる。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

定期試験(100%)の結果により評価します。試験の解答例・解説はLMSにアップします。
定期試験の受験資格として2/3以上の出席が必要となります。また、原則として再試験は行いません。

4.
教科書・参考書

講義資料はLMSに掲載しますが、必要に応じて印刷資料を配付することもあります。
教科書:特になし
参考書:『新版トキシコロジー』日本トキシコロジー学会(編)、朝倉書店 ISBN978-4-254-34025-9
    『薬物代謝学』加藤、横井、山添(編)、東京化学同人 ISBN978-4-8079-0711-3
    『毒の科学』舟山信次、ナツメ社 ISBN978-4-8163-5409-0
    『毒と薬』鈴木勉(監)、新星出版社 ISBN978-4-405-10805-9

5.
準備学修の内容・必要な時間

LMSに掲載されている授業コンテンツに事前に目を通し、専門用語の意味等を理解しておいて下さい。
演習問題をLMSに掲載するので、授業終了後、試験前などに復習・理解度の確認を行って下さい。
授業中の疑問点をまとめ、参考書などを利用し、次回の授業までに解決しておいて下さい。
該当期間に30時間以上の予習復習が必要です。

6.
その他履修上の注意事項

定期試験の受験資格として2/3以上の出席が必要となります。

7.
授業内容

【第1回】
毒とは何か?基本知識とその分類
【第2回】
毒と人間の歴史
【第3回】
化学兵器、毒物混入事件、公害事件および薬害事例
【第4回】
化学物質の毒性試験法と安全性評価法
【第5回】
化学物質の体内動態(吸収、分布、代謝、排泄の基本過程)
【第6回】
化学物質による発がん
【第7回】
無機化学物質の毒作用(カドミウム、鉛、水銀、ヒ素など)
【第8回】
有機化学物質の毒作用(PCB、ダイオキシン類、農薬など)
【第9回】
自然毒の毒作用(動物性自然毒、植物性自然毒)
【第10回】
有害ガス、病原性微生物の毒
【第11回】
毒の有効利用
【第12回】
化学物質による中毒事故と処置
【第13回】
乱用薬物(麻薬、覚醒剤、大麻、幻覚剤、向精神薬)
【第14回】
化学物質の法規制
【第15回】
テスト、まとめ