Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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離散数学(Discrete Mathematics) 渡辺 隆治
2年 前期 専門科目選択 2単位
【情電・前期】 19-1-0455-2015

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

 情報数理の基礎である代数系、有限体、整数論についての入門レベルのコースです。
 演算と代数系、半群と群、環と体、情報の伝達、符号の誤り、誤りの検出と訂正、有限体、ハミング符号、巡回符号、BCH符号、暗号、整数、素数と素因数分解、ユークリッドの互除法、1次不定方程式、合同式、フェルマーの小定理、RSA暗号について学習します。
 講義と並行して演習を行います。演習では、宿題として出された演習問題の解答の板書による発表が課されます。
 この科目は、ディプロマポリシーDP3,DP4C,DP4Mに関連する科目です。

2.
授業の到達目標

 群、環、体の基礎を理解する。
 情報の誤りを検出・訂正する符号の仕組みの基礎を有限体に基づき理解する。
 公開鍵暗号のひとつであるRSA暗号の仕組みの基礎を整数論に基づき理解する。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

 科目修得試験を8割、演習問題の解答の板書発表を2割の割合で考慮して評価します。再試験では、筆記試験を5割、レポートを5割の割合で考慮して評価します。いずれも、全体の6割以上の得点を合格とします。
 宿題として出された演習問題を自力で解く力を身につけることが科目修得の基準です。
 演習では、演習問題の解説と学生の板書発表に対するフィードバックとして講評が行われます。

4.
教科書・参考書

 教科書 :寺田文行,中村直人,釈氏孝浩,松居辰則 『情報数学の基礎』(サイエンス社)
                                   (ISBN4-7819-0914-0)
 参考書 :上田徹 『あたらしい情報数学』(牧野書店) (ISBN4-434-04087-1)

5.
準備学修の内容・必要な時間

  復習として、講義で取り上げた重要な用語の定義・用例を確認・理解して下さい。予習として、宿題として出された演習問題の解答を作成して、各回の授業に臨んで下さい。
 平均レベルの学生が講義内容の復習と演習問題の解答に要する時間が、授業時間の2倍程度となるように講義内容と演習問題を準備します。

6.
その他履修上の注意事項

 演習問題については、LMSに掲載されているものを各自印刷して準備して下さい。
 科目修得試験および再試験では、参考資料等の持ち込みを禁止します。授業で扱った演習問題を中心に出題しますので、それらの復習を十分にして試験に臨んで下さい。
 再試験のレポート課題は、演習問題の計算過程を詳しく記述した解答です。

7.
授業内容

【第1回】
 代数系       : 演算と代数系、半群と群
【第2回】
 代数系       : 環と体
【第3回】
 有限体と符号   : 情報の伝達、符号の誤り
【第4回】
 有限体と符号   : 誤りの検出と訂正
【第5回】
 有限体と符号   : 有限体
【第6回】
 有限体と符号   : ハミング符号
【第7回】
 有限体と符号   : 巡回符号
【第8回】
 有限体と符号   : BCH符号
【第9回】
 整数論と暗号   : 暗号、整数、素数と素因数分解
【第10回】
 整数論と暗号  : ユークリッドの互除法
【第11回】
 整数論と暗号  : 1次不定方程式
【第12回】
 整数論と暗号  : 合同式
【第13回】
 整数論と暗号  : フェルマーの小定理
【第14回】
 整数論と暗号  : RSA暗号
【第15回】
 総括、科目修得試験