Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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電磁波工学(Electromagnetic Wave Engineering) 平谷 雄二
3年 前期 専門科目選択 2単位
【情電・前期】 19-1-0501-4480

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

 最初にアンテナ工学の基礎となるアンテナの長さと使用する電波の波長の関係を説明します。次にアンテナの基本的な特性である指向性や利得などの物理的意味をよく使われるアンテナを例に取って解説します。その後、近年通信で主に使われている30MHz以上の周波数の電波伝搬について様々な角度から講義いたします。
 この授業は主に講義形式ですが、アンテナの性能のイメージをつかんでいただくために、アンテナの設計および実験を実施します。
 この授業ではDP4Eに関する知識、技法を修得します。
本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員は企業において通信機器の研究開発に携わっており、授業では、企業における実例や実体験、現場での課題などを題材とした議論等を行います。

2.
授業の到達目標

(1) 学生は、波長または周波数の一方が与えられた時、他を計算できる。
(2) 学生は、代表的なアンテナの水平面指向性を図示し、その物理的意味を説明できる。
(3) 学生は、公式を使って、アンテナの利得や通信に必要な電力を計算できる。
(4) 学生は、公式を使って、見通し距離やサービスエリアを確保するのに必要なアンテナの高さを計算できる。
(5) 学生は、VHF帯より高い周波数帯の主な伝搬モードを図に描いて説明できる。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

・達成度確認テスト1、2(80%)、小テスト(20%)により評価を行います。
・第6回と第14回の授業でそれぞれ、アンテナと電波伝搬に対するフィードバック(小テストとその解説)を行います。
・各回の穴埋め問題、各達成度確認テストの解答例・解説はLMSにアップします。

4.
教科書・参考書

・授業は教員が用意したプリントとスライドに従ってすすめます。プリントは授業の2日前までに、プリントの解説と授業で使ったスライドは授業後にLMSにアップします。
・参考書:吉村 和昭、『やさしく学ぶ第一級陸上特殊無線技士試験』(ISBN-13: 978-4274215704)

5.
準備学修の内容・必要な時間

予習:LMSにアップしたプリントの空欄をWebや参考書で調べ、埋めてきてください。(1.5時間程度)
復習:授業とLMSにアップしたプリントの解説を元に、その回の内容を理解してください。また、疑問が生じた場合、必ず次回の授業で質問するようにしてください(1.5時間程度)

6.
その他履修上の注意事項

・第7回と15回の「達成度確認テスト」を無断で欠席すると単位を認定しません。
・単位認定に関する事項はLMSフォルダを作って掲示します。必ずこまめにチェックしてください。

7.
授業内容

【第1回】
ガイダンスの後、波長・周波数・光速の関係を学びます。
【第2回】
アンテナの指向性の定義を示した後、ダイポールアンテナを例に指向性の実例を示します。
【第3回】
アンテナ利得の定義を示した後、八木アンテナを例に利得の計算法を学びます。
【第4回】
各種線状アンテナと開口面アンテナの紹介をします。
【第5回】
地デジを受信するためのヘンテナの設計法を紹介します。
【第6回】
アンテナのフィードバック:第1回から第5回の小テストとその解説をします。
【第7回】
達成度確認テスト1とまとめ (出題範囲:第1回から第5回)
【第8回】
VHF以上の周波数において通信に使われる伝搬モードと異常伝搬モードの解説をします。
【第9回】
自由空間における電界強度と基本伝送損失の計算法を学びます。
【第10回】
平面大地上の電波伝搬について学びます。
【第11回】
電波の屈折と電波可視距離について学びます。
【第12回】
不均一大気中の電波伝搬について学びます。
【第13回】
電波の回折について学びます。
【第14回】
電波伝搬のフィードバック:(第8回から第13回の小テストとその解説をします。)
【第15回】
達成度確認テスト2とまとめ (出題範囲:第8回から第13回)