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授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連 |
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本授業は、学校教育の目標を実現するために、計画・実施・評価・改善(PDCA)の一連の過程を経て行われるカリキュラム編成の意義と方法について理解するためのものです。 まずはカリキュラム編成の意義を学習指導要領、教育目的、学力などの要素に即して理解します。次にカリキュラム・マネジメントとカリキュラム評価の理論と実践を具体的な事例に即して検討します。最後に、以上で学んだことを踏まえて、「逆向き欠席」論に基づき、教科の本質に根ざしたカリキュラム設計に取り組むことで、中長期的な視点でカリキュラム設計を行う意義を体感します。 この授業では講義だけでなく、書いたり、発表したり、議論したり、つくったりする時間を設けますので積極的に参加してください。
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2. |
授業の到達目標 |
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本授業では、次の4つを目標とします。 (1) 学校教育における教育課程(カリキュラム)の意義について説明できる。 (2) 教育課程(カリキュラム)編成の原理と方法について説明できる。 (3) カリキュラム評価を効果的に取り入れたカリキュラム・マネジメントの意義と方法を事例に即して考察し、発表できる。 (4) 自らの専門教科の本質や、学校教育に求められている現代的な課題を踏まえて、単元開発を行うことができる。
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3. |
成績評価の方法および基準・フィードバック方法 |
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上記の到達目標に即して、次の方法によって評価を行います。 (1) 学校教育における教育課程(カリキュラム)の意義について説明できる。 ポートフォリオ(10%)、定期試験(10%) (2) 教育課程(カリキュラム)編成の原理と方法について説明できる。 ポートフォリオ(10%)、定期試験(10%) (3) カリキュラム評価を効果的に取り入れたカリキュラム・マネジメントの意義と方法を事例に即して考察し、発表できる。 ポートフォリオ(10%)、定期試験(10%)、グループ活動・発表(20%) (4) 自らの専門教科の本質や、学校教育に求められている現代的な課題を踏まえて、単元開発を行うことができる。 成果物(20%) 提出されたポートフォリオは、採点とコメントを行って返却します。
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4. |
教科書・参考書 |
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(1) 教科書: 田中耕治・水原克敏・三石初雄・西岡加名恵『新しい時代の教育課程』第4版、有斐閣、2018年。ISBN: 9784641221079。2,000円+税。 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 総則編』東山書房、2018年。ISBN: 9784827815597。251円+税。 文部科学省『高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 総則編』東洋館出版社、2019年。ISBN: 9784491036397。380円+税。 ※学習指導要領解説総則編は、取得する免許の校種に合わせて購入してください。 (2) 参考書: 取得免許校種・教科の学習指導要領解説 取得免許校種・教科の教科書 西岡加名恵(編著)『「資質・能力」を育てるパフォーマンス評価――アクティブ・ラーニングをどう充実させるか』明治図書、2016年。ISBN: 9784182589171。1,800円+税。 (3) その他、授業で補足資料を配布します。 (4) 授業資料や授業で使用したスライド、グループ活動の成果などをLMSにアップします。
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準備学修の内容・必要な時間 |
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(1) 授業前に、教科書もしくは学習指導要領の指定する箇所を読んで、意味の分からない用語を辞書で調べ、ポートフォリオの授業前の欄に記入してください(30分)。 (2) 授業後に、学習した内容をポートフォリオに整理した上で、それを基に授業後の課題に取り組んでください(1時間)。 (3) 返却されたポートフォリオは、返却後に必ず見返してください。その上で、誤認などがある場合(特にC評価以下の場合)は、資料に示した参考文献やノートなどによって復習した上で、新しい用紙をLMSからダウンロードし書き直して、再提出してください(1時間)。 (4) テキストの指定箇所を読んできてもらう課題を出す場合あります(30分)。 (5) 第11~14回のカリキュラム設計にあたって、学習指導要領の読み込みや、教材研究など相当の時間を要します(2時間)。
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その他履修上の注意事項 |
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(1) 受講生の関心や理解度に応じて、重点の置き方や順序などを変更することがあります。 (2) 授業資料や授業で使用したスライド、グループ活動の成果などをLMSにアップしますので、自主学習に活用してください。
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授業内容 |
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【第1回】 | オリエンテーション――授業の目的と進め方 | 【第2回】 | 教育課程(カリキュラム)とは何か | 【第3回】 | 教育課程編成の意義と学習指導要領 | 【第4回】 | 教育目的とカリキュラム | 【第5回】 | 学力とカリキュラム | 【第6回】 | カリキュラム編成の原理 | 【第7回】 | カリキュラム・マネジメント | 【第8回】 | カリキュラム・マネジメントの事例研究と発表 | 【第9回】 | カリキュラム評価の方法 | 【第10回】 | 教科の本質に根ざし資質・能力を育むカリキュラム設計(1)――「逆向き設計」論 | 【第11回】 | 教科の本質に根ざし資質・能力を育むカリキュラム設計(2)――重点目標の設定 | 【第12回】 | 教科の本質に根ざし資質・能力を育むカリキュラム設計(3)――「本質的な問い」と「永続的理解」の明文化 | 【第13回】 | 教科の本質に根ざし資質・能力を育むカリキュラム設計(4)――パフォーマンス課題の作成 | 【第14回】 | 教科の本質に根ざし資質・能力を育むカリキュラム設計(5)――ルーブリックの作成 | 【第15回】 | 総括と振り返り――ポートフォリオ検討会 |
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