Web Syllabus(講義概要)

熱力学、流体力学を用いた燃焼の基礎理論を英語の教科書をもちいて輪講形式で行います。熱力学データベースであるJANNAF表を使って燃焼による熱量の計算ができるようになることを目指します。そのために、教科書の演習問題を解き、レポートとして提出します。将来エンジニアとして遭遇する様々な場面において、おきている現象を定量的に理解し、把握ができるようになることをめざします。さらに、環境に配慮した燃焼装置の開発動向についての学術論文から、最先端の研究について議論を行います。

各種内燃機関、ボイラ、ジェットエンジン、ガスタービン、ロケットエンジン等で重要な役割をはたしている燃焼現象について、その物理化学を体系的に理解し応用ができるようになります。さらに、熱力学計算を行い、定量的な解析ができるようになります。

教科書の演習問題を解き、レポートとして提出(50%)，最終課題のレポート(50%)によって評価します。レポートは採点し返却します。

教 材：プリントを配布します。
教科書：Warren C.Strahle 「AN INTRODUCTION TO COMBUSTION」Gordon and Breach Science Publishers ISBN:2-88124-608-7
参考書：水谷幸夫　著「燃焼工学」森北出版 第3版 ISBN-13: 978-4627670235

学部授業における、化学１、化学２、熱力学，流体力学を理解しておくことが必要です。学部の「航空宇宙燃焼工学」は最も関連がある科目なので授業を受けていることが望ましいです。授業に当たっては英語の教科書をあらかじめ技術用語を調べ、予習しておくことを求めます(1時間）。さらに、各章ごとに教科書の演習問題を解答し、レポートとして提出してください(2時間）。

プリント（英語）を配布し、輪講形式で進める。様々な化学反応の計算を授業中に行ってもらうので、関数電卓、グラフ用紙あるいはノートパソコンを準備してください。

【第１回】

「AN INTRODUCTION TO COMBUSTION」を用いて輪講形式で授業を行います。 導入と復習

【第２回】

化学熱力学１(Chemical Thermodynamics 1)　気体の性質について

【第３回】

化学熱力学２(Chemical Thermodynamics 2)　反応熱について

【第４回】

化学熱力学３(Chemical Thermodynamics 3)　生成熱について

【第５回】

化学熱力学４(Chemical Thermodynamics 4)　断熱火炎温度について

【第６回】

化学熱力学５(Chemical Thermodynamics 5)　自由エネルギーについて

【第７回】

化学熱力学６(Chemical Thermodynamics 6)　平衡及び平衡定数について

【第８回】

演習問題の解説と議論

【第９回】

反応速度論１(Chemical Kinetics 1)　反応速度について

【第10回】

反応速度論２(Chemical Kinetics 2)　ラディカルについて

【第11回】

反応速度論３(Chemical Kinetics 3)　爆発について

【第12回】

演習問題の解説と議論

【第13回】

予混合火炎１(Premixed Flames 1)　ランキン・ウゴニオの式について

【第14回】

予混合火炎２(Premixed Flames 2)　デトネーション、デフラクレーションについて

【第15回】

最近の燃焼に関する論文の輪講(Recent Topics )　燃焼シミュレーションの論文を解説