Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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環境理工学 (Environmental Science Technology) 柳原 尚久
1年 後期 総合工学科目選択 2単位
【専工前・後期】 19-3-1018-2049

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

 1997年12月京都で開催され、COP3で採択された気候変動枠組条約の議定書、すなわち京都議定書が日本では2005年の2月16日に発効されました。日本は2002年6月4日にこの議定書を批准していますが、2008年から2012年までに1990年を基準として約14%の温室効果ガスの削減をしなければなりません。ある試案によると、21世紀末までに地球の平均気温は1.4~5.8℃、海水面は9~88cmの上昇となる見込みであり、その影響は人類にとって計り知れません。地球温暖化の主な原因となっている二酸化炭素(CO2)は、エネルギーの使用という私たちの生活そのものから発生するものであり、私たち一人一人が地球環境問題の重要性を再認識し、問題解決のために努力しなければなりません。
 本講義では、環境の中における人類の位置づけにはじまり、大気、水質などに関連する地球規模の環境問題の基本的事項について解説します。これらを把握した後に、生物化学的な立場から環境保全とバイオマスのリサイクルについての基礎と応用について講述します。この授業は主に講義形式ですが、講義内容に関して、適宜質問形式の短い討議あるいは議論を実施します。
 この授業は大学院理工学研究科のDP3に関する知識や能力が習得できます。

2.
授業の到達目標

 本講義では、環境とエネルギーについてトピックスを交えながらそれらの概念、実情ならびに解決策への提案等を議論しながら理解することを目的とし、単なる知識の集積を目的とせず、環境問題の把握と解決策について受講者一人一人の意識向上を目指します。
(1)地球環境の実情とその問題点を理解できる。
(2)環境問題の基本的な解決策に繋がる基礎知識を修得できる。
(3)環境保全とバイオマスのリサイクルに関する基礎知識を修得できる。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

・授業計画の(8)回目と(15)回目に行われる、口頭発表ならびにその要旨内容をそれぞれ50%とし、これらを併せて総合評価をします。

4.
教科書・参考書

・特に指定なし。講義は全て ppt を用いて行います。また、別途、資料を配付します。

5.
準備学修の内容・必要な時間

 地球環境に関わる幅広い知識と問題意識を修得するために、人文系も含めた学部での一般的な教養知識、さらに化学・生物に関する専門基礎知識を習得していることを前提にします。
 環境問題に拘わる報道(新聞・雑誌等)記事に注意をはらい、記事の内容の理解に努めて下さい。講義時間中に、記事内容に関して議論することもあります。
 講義内容の予習・復習にそれぞれ1時間程必要です。

6.
その他履修上の注意事項

7.
授業内容

【第1回】
人間と環境
【第2回】
二酸化炭素による地球温暖化
【第3回】
二酸化炭素以外の温室効果ガスによる地球温暖化
【第4回】
オゾン層破壊
【第5回】
大気汚染と酸性雨
【第6回】
エネルギーと環境
【第7回】
環境問題に関するトピックス
【第8回】
上記(1)~(6)の内容に関するレポートの口頭発表と
【第9回】
ダイオキシンと農薬
【第10回】
環境と生態系
【第11回】
ゴミとリサイクル
【第12回】
プラスチックのリサイクル
【第13回】
バイオマスとリサイクル
【第14回】
リサイクルに関するトピックス
【第15回】
上記(9)~(13)の内容に関するレポートの口頭発表と討論