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授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連 |
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格子欠陥(空孔、転位、積層欠陥、結晶粒界、固溶原子、侵入型原子、析出物)によって、材料が強化される機構について体系的に講義をします。さらに、材料の破壊について理解します。ミクロな結晶構造から出発し、転位等の格子欠陥が材料の機械的性質に及ぼす影響について明らかにします。13回から15回は実習として,様々な温度で衝撃破壊した試料の走査型電子顕微鏡観察を行い,観察結果をもとに破壊について議論をおこないます。
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2. |
授業の到達目標 |
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材料の機械的性質について基礎的な項目を明らかにします。次に、転位論をベースに格子欠陥(空孔、転位、積層欠陥、結晶粒界、固溶原子、侵入型原子、析出物)によって、材料が強化される機構について体系的に理解するとともに専門家と議論できるようになることを目指します。材料強度に関する英語の論文を理解することができるようになることが到達目標です。
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3. |
成績評価の方法および基準・フィードバック方法 |
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各単元の課題の提出(50%)と最終課題のレポート(50%)により評価します。レポートは採点し、返却するとともに、解説を行います。
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4. |
教科書・参考書 |
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教 材:「Introduction to Engineering Materials ; Charles J. McMahon, Jr」DVD その都度英文のプリント資料を配布します。 参考書: 「材料強度学」 加藤雅治、熊井真次、尾中 晋 著 朝倉書店 (1999) ISBN-13: 978-4254236934 「入門 転位論」 加藤雅治 著 裳華房 (1999) ISBN-13: 978-4785361068
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5. |
準備学修の内容・必要な時間 |
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授業内容は学部の授業より専門的ですが,図を多用して、できる限り平易に英語教材で講義します。英語の専門用語については、あらかじめ予習をしておいてください(1時間)。各章末に演習問題がありますので、解答してレポートして提出してください(1時間)。「材料強度学」、「固体の力学」等に関連がありますので、履修希望者はそれらに相当する科目を学部にて履修していることが望ましい。走査電子顕微鏡の実習につては、事前に資料を読んで、内容を理解しておいてください。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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英語のDVD教材「Introduction to Engineering Materials ; Charles J. McMahon, Jr」については内容の英文プリント資料を配布します。
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授業内容 |
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【第1回】 | 機械的性質1 応力とひずみの定義 | 【第2回】 | 機械的性質2 弾性変形、フックの法則 | 【第3回】 | 機械的性質3 塑性変形、降伏現象、シュミット因子 | 【第4回】 | 機械的性質4 大規模変形,ネッキング,破断 | 【第5回】 | 転位と塑性変形1 すべり現象、 | 【第6回】 | 転位と塑性変形2 転位の種類 | 【第7回】 | 転位と塑性変形3 電子顕微鏡による転位の観察 | 【第8回】 | 転位と塑性変形4 転位の応力場 | 【第9回】 | 転位と塑性変形5 結晶の塑性変形 | 【第10回】 | 転位と塑性変形6 らせん転位の応力場 | 【第11回】 | 転位と塑性変形7 刃状転位の応力場 | 【第12回】 | 転位と塑性変形8 転位同士の相互作用、転位のもつエネルギー | 【第13回】 | 実習1 走査型電子顕微鏡(SEM)の操作方法修得、延性破面、脆性破面の観察 | 【第14回】 | 実習2 走査型電子顕微鏡による延性破面、脆性破面の観察 | 【第15回】 | 実習3 走査型電子顕微鏡のEDS元素分析方法の習得、まとめ |
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