Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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情報セキュリティ特論(Advanced Information Security) 盛 拓生
2年 通年 専門分野選択 2単位
【専工後・通年】 19-3-1037-2349

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

 暗号理論、暗号プロトコルで扱う問題をモデル化し、厳密に定義し、その安全性について証明を中心に説明していきます。
 この科目は、理工学研究科のカリキュラムポリシー1に関連します。

2.
授業の到達目標

 この科目では次のような能力を修得することを目標とします。
 学生は、基本的な暗号、一方向性(Hash)関数、擬似乱数生成器、暗号プロトコルについて説明できる。
 学生は、情報量的な観点から暗号の安全性を評価できる。
 学生は、計算量的な観点から、暗号、暗号プロトコルの安全性を評価できる。
 学生は、基本的な確率的計算、確率的プロトコル、確率的証明について説明できる。
 学生は、一方向性関数について、基本的な性質、ビット安全性について説明できる。
 学生は、暗号技術における証明可能安全性について説明できる。
 

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

 中間(50%)および期末(50%)のレポート。
 質問およびLMSを通して提出されたレポートについてはLMSの機能によりフィードバックを行います。

4.
教科書・参考書

教科書: 特に指定しませんが、必要に応じて資料をLMS等を利用して公開します。

参考書: Oded Goldreich, "Modern Cryptography, Probabilistic Proofs and Pseudorandomness (Algorithms and Combinatorics Book 17), (English Edition) [Kindle版], " Springer, 1999版, 2010.
ASIN: B0014CFSTG

参考書: Hans Delfs, Helmut Knebl, "Introduction to Cryptography: Principles and Applications(Information Security and Cryptography) (English Edition) 2nd Edition [Kindle版], " Springer, 2007.
ASIN: B00EEECA10

参考書: Hans Delfs, Helmut Knebl, "Introduction to Cryptography: Principles and Applications(Information Security and Cryptography) (English Edition) 3rd Edition, " Springer, 2015.
ISBN-13: 978-3662479735

5.
準備学修の内容・必要な時間

 各講義前に、昨年度または今年度の講義ノート、講義スライド及び関連する資料等をLMS上に掲載します。これらの資料を利用して1.5時間程度の予習をしてから講義に臨んでください。
 また、必要に応じて演習問題をLMSのテストとして公開します。このテストは評価の対象ではありませんが、復習に利用してください。 
 講義後には授業で扱った項目に関して、LMS上のテスト、ノートや講義で使用した教材による振返り等、1.5時間程度の復習が必要です。

6.
その他履修上の注意事項

 イントロダクションで復習しますが、基礎的な暗号および情報セキュリティ、代数系、数論、確率論、情報理論、計算量理論、ネットワークに関する知識が必要となります。
 各講義前に、昨年度または今年度の講義ノート、講義スライド及び関連する資料等をLMS上に掲載します。これらの資料を利用して1.5時間程度の予習をしてから講義に臨んでください。
 資料は講義で利用するスライドと同じ内容を含んでいます。これらの資料は事前に印刷するかスマートフォン、タブレット等にダウンロードして授業中に参照できる状態にしてください。講義中はスライドの内容をノートに写すことに専念するのではなく、先に述べた資料を参照しながら話を聞いて理解したり、講義中の演習問題を解くことに専念してください。
 また、必要に応じて演習問題をLMSのテストとして公開します。このテストは評価の対象ではありませんが、復習に利用してください。復習には1.5時間程度が必要です。

7.
授業内容

【第1回】
代数系
【第2回】
数論
【第3回】
確率論
【第4回】
情報理論
【第5回】
計算量理論
【第6回】
確率的計算
【第7回】
現代暗号の基礎1 -共通鍵暗号、Hash関数-
【第8回】
現代暗号の基礎2 -公開鍵暗号、ディジタル署名、-
【第9回】
暗号プロトコル
【第10回】
確率的証明 -対話型証明-
【第11回】
確率的証明2 -ゼロ知識証明,確率的検査可能証明-
【第12回】
一方向性関数1 -一方向性関数と基本仮定-
【第13回】
一方向性関数2 -一方向性関数のビット安全性、疑似ランダム性-
【第14回】
証明可能安全性1 -証明可能安全暗号化-
【第15回】
証明可能安全性2 -証明可能安全ディジタル署名-