Web Syllabus(講義概要)

2019年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

認識情報学特論 (Advanced Recognition Informatics) 荒井 正之
2年 通年 専門分野選択 2単位
【専工後・通年】 19-3-1048-2560

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

音声情報処理システムへの応用例などを交えて、大域的な枠組みを学習します。次に文字認識を中心に、パターン認識の理論的枠組みを体系的に学習します。まず統計的パターン認識理論に基づき、ベイズ決定理論、確率密度関数の推定等の基本的な手法を整理した後、識別結果に重要な影響をもつ判別関数について、多層ニューラルネットワークをはじめとする各種の非線形識別関数を取り上げ、そこに発生する学習と汎化に関する最近の研究成果について学習します。この科目は、ディプロマポリシー1に関する知識、技法、態度を修得します。

2.
授業の到達目標

コンピュータによる自動認識を、人間の情報処理能力の拡大・支援機構として捉える立場で、信号処理から記号化、カテゴリー化を経て、認識から理解へ至る処理プロセスの全般について、音声情報処理システムへの応用例などを交えて、大域的な枠組みについて学習します。次に文字認識を中心にパターン認識の理論的枠組みを体系的に学習します。まず統計的パターン認識理論に基づき、ベイズ決定理論、確率密度関数の推定等の基本的な手法を整理した後、識別結果に重要な影響をもつ判別関数について、多層ニューラルネットワークをはじめとする各種の非線形識別関数を取り上げ、そこに発生する学習と汎化に関する最近の研究成果について学習します。上記の学習内容のいくつかについて、自らの研究に応用できるようになることが本授業の目標です。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

通常の試験は行わず、レポートで評価します。レポートに赤を入れて、フィードバックをします。

4.
教科書・参考書

特にありません。必要に応じてプリントを配布します。

5.
準備学修の内容・必要な時間

大学院におけるパターン認識の科目では、中レベルの科目です。この科目の修得後、続けて画像情報処理、音声情報処理などの学習を行うことを望みます。情報代数と符号理論、確率論と情報理論、数理計画法等の復習をしてから授業を受けることをのぞみます。配布資料や文献を精読して、その授業回のキーワードとなる概念を必ず確認して授業に臨んでください。(1.5時間) 復習として、配布資料に関連する文献を読んでください。(1.5時間)

6.
その他履修上の注意事項

輪講方式で授業を進めます。

7.
授業内容

【第1回】
人間と機械:人間と機械の共通点、相違点
【第2回】
感覚とその性質:外界からの情報受容、伝達、感覚器の種類とその性質
【第3回】
感覚とパターン認識:機械と人間のパターン認識原理、相違と共通点
【第4回】
音声信号の受容と物理的性質     :聴覚における音声信号の受容と処理、音声信号の物理的性質
【第5回】
聴覚系の情報処理     :外耳、中耳、内耳の構造と動作、信号変換
【第6回】
音声パターン認識     :人間の音声認識処理と機械認識の類似点、相違点
【第7回】
パターン認識と記憶・学習     :記憶とパターン認識方法
【第8回】
音声処理技術     :音声認識、音声合成、声質変換等、種々の音声処理技術
【第9回】
統計的パターン認識理論     :ベイズ決定理論,確率密度関数の推定等
【第10回】
判別関数 その1     :多層ニューラルネットワークをはじめとする各種の非線形識別関数
【第11回】
判別関数 その2     :多層ニューラルネットワークをはじめとする各種の非線形識別関数
【第12回】
学習と汎化 その1: 最近の研究成果と残された課題
【第13回】
学習と汎化 その2: 最近の研究成果と残された課題
【第14回】
手書き文字認識技術 その1
【第15回】
手書き文字認識技術 その2