Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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生理学特別講義(Physiology Advanced Course) 小林 恒之
4年 前期 専門基礎分野自由選択 2単位
【柔整・前期】 19-1-1090-4265

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

生理学の中で最重要分野でありながら多くの学生が苦手とする神経系、内分泌系、感覚系、筋を中心に要点整理の授業と問題演習を行います。またこれに先立ち、上記の分野だけでなく生理学全般を理解するうえで必要な基礎的知識(化学、生物、物理、教科書第1章に相当)についての解説します。しっかりとした理解に基づく知識の習得は、苦痛しか伴わない丸暗記をはるかにしのぐ効果があります。
この授業ではDP3の関する知識の習得を目指します。

2.
授業の到達目標

生理学は1〜2年次に習得しているはずで宇が、大部分は忘却の彼方に消え去っているかもしれません。1〜2年次に習った生理学を総復習し、強固な基盤を作って国家試験に挑まなければなりません。生理学特別講義はそのような総復習を行う授業です。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

小テスト20%、期末テスト80%として評価行います。

4.
教科書・参考書

教科書:根来英男・貴邑冨久子著『生理学(改定第3版)』南江堂 ISBN-978-4-524-24086-9。
    講義に必携。

この教科書はわかりづらい記述が多いので、以下の参考書のいずれか一つ、または両方を購入することを強く薦めます。これらの参考書は「解剖生理学」の教科書なので、解剖学と生理学の両方の参考書として利用できます。いずれもわかりやすく、定評のある教科書です。
参考書:エレイン N マリーブ著『人体の構造と機能(第4版)』医学書院 ISBN978-4-260-02055-8
    トートラ著『トートラ人体解剖生理学(原書10版)』丸善出版 ISBN-978-4-621-30069-5

5.
準備学修の内容・必要な時間

【準備と予習】
1.レジメ(教科書の内容を章ごとにわかりやすく書き直したもの)と講義で使用する図をLMSにあらかじめアップするので、これらを各自でプリントアウトし講義には必ず持参すること。
2.教科書の該当部分を事前に目を通したうえで講義に臨むこと。その際、専門用語でなくても不明の語句があったなら、億劫がらずに辞書等で下調べしておくこと。1時間程度。
【復習】
1.講義後、レジメと図を参照しながら講義内容について理解を深めること。
2.教科書を参照して、新しいキーワードについてはその内容を50‐200字程度にまとめる。既出のキーワードについても教科書を参照し、以前自分が書いた内容を再検討して必要があれば加筆修正をすること。さらに演習問題については単に正解を理解するだけでなく、選択肢も含め理解を深めること。2時間程度。

6.
その他履修上の注意事項

講義中、理解度を確認するために学生に質問をすることがあります。これは試験ではありません。質問されたときは、どこまで理解できているかを明瞭に答えてくれると助かります。
講義には1年、2年次に作成した『生理学学習ノート』を持参してください。

7.
授業内容

【第1回】
生理学の基礎1
ホメオスタシス、からだの化学的構成(糖質、脂質、タンパク質)について講義します。
【第2回】
生理学の基礎2
生体機能を理解するうえで重要な物理的基礎(拡散、浸透、ろ過)、細胞における物質の
生理学の基礎2
移動(受動輸送、能動輸送、エンドサイトーシス、エクソサイトーシス)について講義します。
【第3回】
「生理学の基礎」小テスト。
神経の基本機能1
神経細胞の形態、静止膜電位と活動電位の発生のしくみ、神経細胞の基本的性質(閾刺激、全か無かの法則、不応期)について講義します。
【第4回】
神経の基本機能2
イオンチャネルの性質、興奮の伝導、跳躍伝導、伝導速度、複合活動電位、興奮の伝達、化学伝達物質、シナプス伝達の特徴について講義します。
【第5回】
「神経の基本機能」小テスト。
神経系の機能1
体性神経系と自律神経系、神経系による内臓機能の調節(交感神経と副交感神経)について講義します。

【第6回】
神経系の機能2
神経系の機能2
運動の調節(運動機能と運動単位)、骨格筋の感覚器(筋紡錘、腱紡錘)ついて講義します。
【第7回】
神経系の機能3
小脳と大脳基底核の機能、脳波、覚醒と睡眠、脳の高次機能について講義します。
【第8回】
「神経の機能」小テスト。
内分泌の機能1
内分泌腺とホルモンの一般的性質(化学的組成、分泌調節、フィードバック)について講義します。
【第9回】
内分泌の機能2
視床下部の構造と視床下部ホルモン、下垂体の構造と下垂体前葉ホルモン、下垂体後葉ホルモンについてについて講義します。
【第10回】
内分泌の機能3
甲状腺の構造と甲状腺ホルモン、副腎の構造と副腎皮質ホルモン、副腎髄質ホルモンについてについて講義します。
【第11回】
「内分泌の機能」小テスト。
「内分泌の機能」小テスト
感覚の生理学1
感覚の種類と感覚の一般的性質、体性感覚(皮膚感覚、深部感覚)について講義します。
【第12回】
感覚の生理学2
内臓感覚、嗅覚、味覚について講義します。
【第13回】
「感覚の生理学」小テスト
筋肉の機能1
筋肉の種類(骨格筋、心筋、平滑筋)、骨格筋の構造と筋収縮のしくみについて講義します。
【第14回】
筋肉の機能2
筋細胞膜興奮のメカニズム、骨格筋収縮の特徴(等尺性収縮、等張性収縮等)について講義します。
【第15回】
まとめと試験