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授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連 |
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基本的に演習Ⅲと同じねらいと内容で演習Ⅳも実施します。すなわち、少人数で特定のテーマについて濃密にディスカッションしあうことが重要で、それによって参加者が論点を発見し、論理的に考え、自分の見解を発表して他人を説得する場となります。ただし演習Ⅳでは討論だけではなく、自分の見解を文章として表現する習慣をつけることを重視します。特に各自が重要と思う特定の論点を自分の報告すべきテーマとして持ち、それについて順番に個人報告を行うとともに、それを文章にまとめて記録として残し、可能であれば卒業論文につなげていくようにします。また参加者の希望にもよりますが、産業・労働の現場に行く機会も作る予定です。この科目は学科のDPの1,2,3に関わっています。
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2. |
授業の到達目標 |
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・毎回の議論を通じて討論の仕方に習熟していきます。討論に際しての自分の論旨展開の弱さについて自覚し、その点を改善する努力をすることができるようになります。
・自分の主張を明確な論旨で短時間で文章に書きだせる力を身につけます。
・演習で扱う具体的なテーマである農業経営問題、経済政策問題については、知識・情報を質的にも量的にも向上させ、大学生にふさわしい議論ができるようになります。
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3. |
成績評価の方法および基準・フィードバック方法 |
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演習への参加の度合いによります。演習での発言の積極性、主張・論旨の妥当性、発想の独創性など、知的生活への能動的接近態度が重要です。また、演習における議論を盛り上げるためにも、個人プレーではなく、知的な共同作業として討論内容が活性化するように協力を惜しまないことが求められます。
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4. |
教科書・参考書 |
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教科書・参考書は使いません。毎回教師が新聞・雑誌等の記事、映像などを提供し、なぜその話題を取り上げるのかを説明した上で、そこで示されている論点にそくして自由に討議するようにします。
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5. |
準備学修の内容・必要な時間 |
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復習としてはその日の議論の中で言及されたキーワード、十分に主張できなかった自分の意見、他人の主張についての論評などについてノートに記入しておき、必要に応じて発表できるようにしておくこと、予習としては通常時には新聞等での経済関係記事で気になった事項についての討論を演習の場で提起できるように短い文章を書いておくことです。報告者にあたっている時は十分に時間をかけて準備します。予習・復習の時間は通常時には演習の時間と同じ程度を目安とし、報告者に当たっている時にはその準備に少なくとも5時間程度はかけるようにします。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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演習は討論に参加することが不可欠なので、無断欠席は厳禁です。やむをえず欠席した場合は、その日の演習テーマに関わる論点について短いレポートを提出してもらいます。
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7. |
授業内容 |
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【第1回】 | 農業経営における農地問題ー農地規模拡大の方法 | 【第2回】 | 土地改良区賦課金は誰が払うかー地主と借地人の関係 | 【第3回】 | 農業機械の採算ラインー雇用賃金引下げと減価償却費増のトレードオフ | 【第4回】 | 為替相場の変動要因 | 【第5回】 | 為替変動の影響ー国民経済にとって、各産業にとって
| 【第6回】 | 産業構造ー生産財と消費財の関係 | 【第7回】 | カネは払う方が良いか、集金する方が良いかー請負耕作の論理 | 【第8回】 | 後継者を確保することの得失ー追加所得の評価 | 【第9回】 | 農業法人に雇用者が集まっているー大手スーパーの農場経営 | 【第10回】 | トリクルダウンが起きない理由 | 【第11回】 | 成熟産業の行き方は | 【第12回】 | 非正規労働はなお増えるか | 【第13回】 | 日本経済の国際的位置 | 【第14回】 | 労働と生きがいーベーシック・インカム論の功罪 | 【第15回】 | まとめの討論 |
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