Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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交通経済学(Transportation Economics) 荒井 良雄
3年 後期 専門 地域経済系選択 2単位
【地域・後期】 19-1-1170-5194

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

交通は、地域の広がりの中で経済活動や人々の活動が成り立つためには不可欠なものです。交通を成り立たせているのは、鉄道や自動車、船舶、航空機などの交通手段ですが、地域の条件によっても、運営主体や利用者が異なり、さらに、国や自治体の政策の影響を強く受けます。この授業では、日本の国内交通や日本発着の国際交通が、明治から最近にいたる日本の社会や経済の変化の中で、どのように成立し、変化してきたのかを追うことによって、交通と社会経済との関係を考えます。さらに、交通と地域の経済社会との関わりを、比較的最近の日本での具体的事例を取り上げて検討します。この授業は、DP1の基礎となります。

2.
授業の到達目標

学生は、交通が経済に与える影響を理解し、それを地域経済にどう活かしていくかを考えるための基礎となる知識を、国内外の交通の歴史や最近の特色ある事例から学び、それを応用していくための基礎的能力を身につけます。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

期末試験(60%)を基本とし、中間での複数回の小テスト、小リポート、授業でのディスカッション等(計40%)も加味して評価します。小テスト・リポート、ディスカッション等へのコメントがフィードバックになります。

4.
教科書・参考書

教科書は指定せず、パワーポイントおよびハンドアウトを使用・配布します。
授業の中で取り上げる内容やそれぞれの事例を扱っている参考文献は、授業中に適宜紹介します。

5.
準備学修の内容・必要な時間

授業で触れる時代背景や地域の状況などについて、授業後に自分で文献や記事等の情報を集めてメモを作り、理解を深めることが必要です。インターネットからの情報収集も有効です。一方、歴史的な事象の理解のためには、その時代背景を正しく理解することが必要ですが、そのためには、高等学校で学習する歴史や地理の知識を授業の前にもう一度確認してメモを作成しておくことが役立ちます。これらの準備学修のために1回あたり2時間以上を要すると考えられます。

6.
その他履修上の注意事項

授業で出てくるようなさまざまな地域や歴史についての基礎的な知識を身につけるための基礎作りには、新聞を毎日ていねいに読む習慣を付けることが役立ちます。

7.
授業内容

【第1回】
オリエンテーション(本授業のねらいと構成)
【第2回】
道路交通の動向:交通政策白書の最新データにみる日本の交通(1)。事前に交通政策白書の当該部分に目を通し、メモを作成しておくことが求められる。次回・次々回も同様
【第3回】
鉄道交通の動向:交通政策白書の最新データにみる日本の交通(2)
【第4回】
海上交通と航空交通の動向:交通政策白書の最新データにみる日本の交通(3)
【第5回】
特急つばめから新幹線へ:鉄道の挑戦(1)
【第6回】
『ディスカバージャパン」とデスティネーション・キャンペーン:鉄道の挑戦(2)
【第7回】
国際航路の誕生と近代日本の成立:国際交通インフラの社会経済史(1)
【第8回】
大陸の鉄道網と航空輸送の誕生:国際交通インフラの社会経済史(2)
【第9回】
航空輸送の規制緩和と利用拡大:国際交通インフラの社会経済史(3)
【第10回】
市電から地下鉄へ:都市交通インフラの社会経済史(1)
【第11回】
東京オリンピックと都市交通インフラ整備:都市交通インフラの社会経済史(2)
【第12回】
札幌オリンピックと都市交通インフラ整備:都市交通インフラの社会経済史(3)
【第13回】
大都市の再開発と新交通システム:都市開発と都市交通(1)
【第14回】
地方都市開発と路面電車の復権:都市開発と都市交通(2)
【第15回】
まとめ・総括