Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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博物館学4(Museology 4) 貴田 啓子
2年 後期 博物館 2単位
【地域・後期】 19-1-1183-4174

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

博物館における資料を保存する意義、資料の保全、博物館資料の保存環境、及び環境保護と博物館 の役割について、基礎的な理論を、おもに講義形式で進める予定です。

2.
授業の到達目標

博物館学4では、博物館における資料の保存、保存・展示の環境、及び収蔵環境を科学的に捉え、資 料を良好な状態で保存していくための知識を修得することを通じて、資料の保存に関する基礎的能力を 養うことができる。学芸員資格取得に必要な「博物館資料保存論」についての理論を学び、博物館等の保存施設見学を通して学芸員としての知識を修得する。これにより博物館の資料の保存について理解することを目的 とする。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

平常点(30%)、期末試験(50%)、レポート(20%)によって評価します。2/3以上の出席を望みます。

4.
教科書・参考書

講義はパワーポイントを使用して進め、講義内容に関する資料を配布します。特定のテキストの購入は 必要ありません。

【参考】
・『文化財の保存環境』(国立文化財機構東京文化財研究所、中央公論美術出版 (2011/12)):ISBN-13: 978-4805506486
・『文化財保存環境学(第2版)』(三浦定俊 (著), 佐野千絵 (著), 木川りか (著) 、朝倉書店(2016/11/30):ISBN-13: 978-4254102758

5.
準備学修の内容・必要な時間

『予習』
次回の講義資料に目を通し、わかりにくい箇所や興味のある個所を把握したうえで、講義に参加してください。
『復習』
講義の最後に確認テストを行います。問題用紙はそのままお渡しします。講義後、資料や教科書を調べながら回答し、復習しておいてください。次回講義の最初に解説します。

6.
その他履修上の注意事項

・基本的には、講義の最後に次週の講義資料を配布します。予習に役立て、次週の講義に持参して講義に参加してください。
・本講義では、一般的な博物館資料を中心にした話を進めますが、博物館の資料保存の実際は、各館の所蔵する資料や館各々の状況により異なることが多々あります。各自なるべく多くの博物館を訪れ、講義の際にディスカッションできるよう、資料保存に関する疑問点を明確にしておいてください。
・博物館学1~3を履修し、復習しておいてください。

7.
授業内容

【第1回】
博物館資料保存論 概論
【第2回】
博物館資料保存の意義、博物館資料保護の法的保護と倫理規定
【第3回】
博物館資料の保全:資料の状態調査による現状把握
【第4回】
博物館資料の保全:資料の修復・修理
【第5回】
博物館資料の保全:資料の梱包と輸送
【第6回】
博物館資料の保存環境:環境管理①温度・湿度
【第7回】
博物館資料の保存環境:環境管理②光と照明
【第8回】
博物館資料の保存環境:環境管理③室内空気汚染
【第9回】
博物館資料の保存環境:環境管理④生物被害及びIPM
【第10回】
博物館資料の保存環境:環境管理⑤屋外環境
【第11回】
博物館資料の保存環境:資料の伝統的保存方法
【第12回】
博物館資料の保存環境:被災防止と対策
【第13回】
博物館内保存施設見学
【第14回】
環境保護と博物館の役割・まとめ
【第15回】
テスト・まとめ・レポート 提出