1. |
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連 |
|
計測とは単に物理量を測るだけではなく、測るための研究、測定法の開発と実装、測定の実施、データの処理、計測対象の状態の判断や物事の認識など、物事の定量的な認識にかかわるすべての行為が含まれます。計測することの意義を認識し、計測データの物理的背景、計測原理、計測方法、データ処理の手法を説明します。誤差精度を含め計測結果を正しく評価する方法を講述します。 また、物理量およびその単位系についても述べます。 計測システムにおける信号処理について、とくにノイズと信号の電気的(アナログ的)およびデジタル的な処理の手法にも言及します。 学修者は、以上の内容の学修を通じて、科学的な計測とは何かを説明できるようになることを目標とします。 この科目は、DP4Eに関連します。 本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員は企業において非破壊計測に関する開発研究業務に携わっており、授業では、企業における実例や実体験、現場での課題などを題材とした議論等を行います。
|
2. |
授業の到達目標 |
|
工学や農学・医学といった応用科学や自然科学において重要な計測の意義を理解し、正しい方法で計測を行って、計測で得た結果を正しく評価する能力を身に付けます。計測技術のみならず、計測結果の処理方法を習得し、実際の実験などで計測結果を正しく表現できる知識を習得します。計測原理など物理的理解を含め習得し、また測定限界などの原理的限界についても理解することも目標とします。
|
3. |
成績評価の方法および基準・フィードバック方法 |
|
学期末試験(60%)、演習・中間テスト(20%)、レポート(20%)により評価を行います。 学期末試験の受験のためには、基本的に授業回数の2/3以上の出席が必要です。 各試験、演習、テスト、レポートの結果は、各受講生に通知されます。また、中間テストとレポートについては、授業中に講評を行います。
|
4. |
教科書・参考書 |
|
教科書 西原主計, 山藤和男著, 計測システム工学の基礎(森北出版刊), ISBN: 978-4627664432
また、LMSにて教材を配布します。
|
5. |
準備学修の内容・必要な時間 |
|
授業後にLMSに「講義の復習キーワード・予習キーワード」が掲示されます。掲示された「復習キーワード」について、授業後に要点をまとめてください(60分)。また、「予習キーワード」について調査して、次回講義までに確認し、何がわからないのかを明らかにしておいてください(30分)。 「復習キーワード」のまとめには、一部、復習のための演習問題が含まれることがあります。
|
6. |
その他履修上の注意事項 |
|
LMSを用いますので、本講義のページを確認するようにしてください。LMS上の掲示の見落としによる受講者の不利益には配慮しない場合があります。 学期末試験および演習・中間テストでは、関数電卓の使用が認められますので、受講者は関数電卓を入手してください。
|
7. |
授業内容 |
|
【第1回】 | 授業は講義を中心として進め、必要に応じて演習を行います。授業計画は次の通りです。
計測とは 計測と科学 | 【第2回】 | 測定 ものを測るということ | 【第3回】 | 計測の基礎1 精度と誤差 | 【第4回】 | 計測の基礎2 測定値の処理 | 【第5回】 | 計測の基礎3 誤差 測定値の書き方 | 【第6回】 | 単位系と標準1 物理量, 1~5回までの内容の演習・中間テスト | 【第7回】 | 単位系と標準2 各種単位系 | 【第8回】 | 計測法の基礎1 零位法 変位法 | 【第9回】 | 計測法の基礎2 直接計測 間接計測 | 【第10回】 | 応用計測1 機械式センサ, 6~9回までの内容の演習・中間テスト | 【第11回】 | 応用計測2 電気・電子型センサ | 【第12回】 | 応用計測3 光型センサ・バイオセンサ | 【第13回】 | 計測工学分野における最新トピックスの紹介 | 【第14回】 | 雑音と微小信号の増幅技術(主として電気的信号処理を取り扱う) | 【第15回】 | 雑音と微小信号の処理・解析技術(主としてデジタル的信号処理を取り扱う), 全体のまとめ |
|