Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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組込みシステム(Embedded System) 小川 充洋
3年 前期 専門科目選択 2単位
【情電・前期】 19-1-1232-3315

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

本講義の前半では、「組込みシステム」の概要と、「組込みシステム」に用いられる各種の構成要素について学びます。また、必要に応じて、調査を行ってもらいます。調査の方法については、適宜指導します。講義の後半では、各受講者あるいは受講者のグループにそれぞれ「組込みシステム」を考案してもらい、実際に机上で設計作業を行います。また、必要な部品や装置の外注方法などについても学び、考案した「組込みシステム」製作のために必要な仕様書・発注書の作製など、実践的な練習も行います。第10回から14回は、各自で設計を行うアクティブラーニングを実施します。授業の最終回では、考案した「組込みシステム」について講評を行います。
この科目は、DP4Eに関連します。
本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員は企業において組込み装置・システムに関する開発研究業務に携わっており、授業では、企業における実例や実体験、現場での課題などを題材とした議論等を行います。

2.
授業の到達目標

家電製品、携帯電話、自動車のエンジンコントロールユニット(ECU)、産業機器、医用機器など、近年、小型のコンピュータであるマイクロコントローラやFPGA(Field-Programmable Gate Array)などの演算素子を用いた「組込みシステム」と呼ばれる電子回路システムが幅広く用いられています。本講義では、「組込みシステム」について、その全体構成と各構成要素および設計・製作手法について学びます。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

①授業第9回の発表、②「組込みシステム」の机上設計および③期末テストの結果で評価します。評価割合は、①20%, ②40%, ③40%です。
上記①~③の結果については、各受講生に通知されます。

4.
教科書・参考書

教科書としては、独自教材を使用・配布します。

参考書は、以下の書籍を推奨しますが、入手は必須ではありません。
1.情報処理2015年1月号別刷「《特集》分野を超えたものづくりと教育─組込みシステム開発教育のためのロボットチャレンジ─」 (情報処理学会)
2.青木 直史 (著)、ArduinoとProcessingではじめるプロトタイピング入門 (講談社), ISBN: 978-4061565692

また、参考書に準ずるものとして、LMSにyoutubeなどで視聴できる技術系ビデオへのリンクを掲示します。

5.
準備学修の内容・必要な時間

授業後にLMSに「講義の復習キーワード・予習キーワード」が掲示されます。掲示された「復習キーワード」について、授業後に要点をまとめてください(60分)。また、「予習キーワード」について調査して、次回講義までに確認し、何がわからないのかを明らかにしておいてください(30分)。

6.
その他履修上の注意事項

LMSを使用します。10回~15回の内容については、電子的な記録を作っていただきますので、各自、バックアップのためのメディアを用意してください。
参考書などは貸し出しますので、興味がある場合は申し出てください。

7.
授業内容

【第1回】
組込みシステムとは:その用途、特徴、PCや基幹系サーバ、スーパーコンピュータ等との違い
【第2回】
組込みシステムの全体構成:組込みシステム構成のための一般論について
【第3回】
組込みシステムの構成要素:CPU, FPGA, CPLD, DSPなどの演算素子の特徴と選択について
【第4回】
組込みシステムの構成要素:回路を安定に動かす電源系について
【第5回】
組込みシステムの構成要素:入力系について、センサやスイッチとの接続法など
【第6回】
組込みシステムの構成要素:出力系について、モータや発光素子との接続法など
【第7回】
組込みシステムの構成要素:通信系、他素子とのコミュニケートなど
【第8回】
組込みシステムの構成要素:ソフトウェア, OS, 開発環境など
【第9回】
組込みシステム調査演習:これまでに扱った素子などについて調査して発表する
【第10回】
組込みシステムの設計・製作手法:基板CAD、回路CAD、基板作成・基板発注の方法、フロー、リフローなどの半田付け手法について
【第11回】
組込みシステム設計演習:受講者が考案した「組込みシステム」の机上設計を行います
【第12回】
組込みシステム設計演習: (第11~14回の授業で、机上設計演習を行います)
【第13回】
組込みシステム設計演習: (第11~14回の授業で、机上設計演習を行います)
【第14回】
組込みシステム設計演習: (第11~14回の授業で、机上設計演習を行います)
【第15回】
組込みシステム設計演習:受講者が考案した「組込みシステム」の発表、講評とディスカッションを行います