Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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東洋史Ⅰ(Asian historyⅠ) 野本 敬
1年 前期 総合基礎科目選択 2単位
【総合・前期】 19-1-1239-1890

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

この講義ではアジア地域の歴史と文化について学びます。春学期は19世紀以前の時代を扱い、アジア諸地域の多様な「伝統社会・文化」の成立過程について学び、現代世界の諸問題を過去の歴史的経緯とともに理解する視点の獲得を目指します。この科目は人文科学・社会科学や自然科学を背景として、国際性や異文化理解のための知識と理解を涵養するものであり、総合基礎科目の学修目標1と3に対応します。

2.
授業の到達目標

 アジア諸地域における地理・自然・民族・宗教など基礎知識を修得した上で、「前近代史」を各地域の生態環境との関わりを主として学ぶことにより、アジア各地域の「個性」と文化について理解し、現代的諸問題との関わりについて説明できるようになることをめざします。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

 期末試験(50%)及び平常点(50%)より評価します。平常点はLMSの課題履行状況と不定期のミニレポートなどから判断します。LMSの課題解説や試験解説については、LMS上で教科書や参考文献の該当箇所を提示することにより行います。

4.
教科書・参考書

 事実関係確認のための参考書として世界史概説書を準備し、LMS課題や予習・復習に役立ててください。以下のものを推奨します。
教科書
大阪大学歴史教育研究会(編) 『市民のための世界史』 大阪大学出版会 (2014年)
ISBN: 9784872594690
参考文献
小田中直樹・帆刈浩之(編) 『世界史/いま、ここから』 山川出版社 (2017年)
ISBN: 9784634640863
高谷好一 『世界単位論』 京都大学学術出版会 (2010年)
ISBN: 9784876988495
 その他の参考文献についてはその都度紹介していきます。

5.
準備学修の内容・必要な時間

 授業形式は講義が中心ですが、枠組みや流れ、因果関係などの概念的説明が多くなります。基本的な事実関係は事前に了解している前提で行いますので、毎週時間を割いて概説書を繰り返し通読してください。(30分前後)授業の進行と並行してLMSを利用した課題を設定しますので、該当箇所を復習してから解くようにしてください。(1時間前後)授業後は解説した内容と概説書の該当箇所の記載を再度確認したうえでまとめ、紹介された参考文献に目を通すなどによりさらに理解を深めるなど、授業時間外で学習を進めることが必要です(1時間前後)。また単元ごとに関連する資料を手がかりに「まとめ」のディスカッションを通じて理解を深める一助としたいと考えています。その際の素材は以下の準備学修により各自で蓄積が必要になります。国際ニュースの報道内容にも関心を持つようにしてください。
 具体的な方法については授業初回に指示します。

6.
その他履修上の注意事項

 この講義はパワーポイントを利用して行います。ポイントはスライドの文言を書き写すことではなく、その繋がりの説明にこそありますので、集中して自発的に講義に臨んでください。
 授業時間外にも新聞・雑誌や各自関心を持った事項について図書館の本を読むなど、自主的な学習を通じ、幅広い社会的関心を養うことを希望します。
 教室内では、脱帽、スマートフォンなど電子機器は使用を控え、私語を慎むなど講義の妨げにならないよう静粛にして下さい。

7.
授業内容

【第1回】
イントロダクション:歴史の見方と「東洋史」の範囲
【第2回】
環境と国家形成:地域単位と伝統社会
【第3回】
現代的視点からの「伝統」
【第4回】
東アジア世界①地域単位からみる
【第5回】
東アジア世界②文化による「統合」
【第6回】
東南アジア世界①「地域圏」の形成
【第7回】
東南アジア世界②港市と海域ネットワーク
【第8回】
南アジア世界①統合と地域性
【第9回】
南アジア世界②海で繋がるアジア
【第10回】
西アジア世界①世界帝国の時代
【第11回】
西アジア世界②イスラーム・ネットワーク
【第12回】
中央ユーラシアと「世界史」①騎馬遊牧民の世界
【第13回】
中央ユーラシアと「世界史」②モンゴル帝国以降
【第14回】
アジアの近世「帝国」
【第15回】
総まとめ(予定)