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授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連 |
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現在、航空機および宇宙機には炭素繊維複合材料をはじめとする複合材料が主要な構造材料として使われています。複合材料についての基礎的知識とその特徴を理解しておくことは航空技術者として重要です。以下の項目を講義します。
1.現在広く使用されている繊維強化複合材の繊維についてその構造、製造法等について
2.マトリックス樹脂についてその分類、特徴について
3.複合材料の機械的性質:複合則と破壊則について
4.複合材の積層理論と複合材の最適設計について
この授業ではDP2に関する知識、技法を修得します。
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2. |
授業の到達目標 |
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前半では複合材料とは何か?から出発し,炭素繊維をはじめとする繊維,マトリックスとなるプラスチックについて理解します。後半は弾性力学に基づいた複合理論と積層理論を学びます。学生は複合材料を応用する際、目的に応じて複合材料を選択し、最適設計ができるようになることが目標です。
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3. |
成績評価の方法および基準・フィードバック方法 |
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複合材を構成する繊維とマトリックス樹脂について理解します。複合材の最適設計についてある程度の強度計算ができるようになることを目指します。評価は期末試験(80%)とレポート課題(20%)によって評価します。レポート課題はLMSに解説をアップします。
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教科書・参考書 |
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参考書:日本航空技術協会 新航空工学講座(4)「航空機材料」ISBN-13: 978-4902151541
参考書:塩谷 義 「航空宇宙材料学」東京大学出版会 ISBN4-13-062803-8
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準備学修の内容・必要な時間 |
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化学1と化学2、固体の力学1を学修しておくことが講義の理解を助けます。配布されたプリントあるいは関連する科学技術用語については、事前に調べて,ノートにまとめておいてください(1.5時間)。LMSで各回の準備学習を指示します(1.5時間)。
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その他履修上の注意事項 |
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前半 複合材料を構成する材料について (柳原尚久)、後半 複合材料の機械的性質 (橋本敬三)の順で講義を行います。LMSに参考資料を載せます。
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授業内容 |
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【第1回】 | 高分子の合成(1):連鎖反応と付加重合反応 | 【第2回】 | 高分子の合成(2):逐次反応と縮合重合反応、他 | 【第3回】 | 高分子の物性(1):融点とガラス転移温度 | 【第4回】 | 高分子の物性(2):耐熱性と強靭性 | 【第5回】 | 複合材料(1):複合材料のマトリックス | 【第6回】 | 複合材料(2):代表的なFRP、FRMとFRC | 【第7回】 | 複合材料(3):各種複合材料の応用例
| 【第8回】 | 異方性をもつ材料の弾性力学 | 【第9回】 | 複合材料の複合則 | 【第10回】 | 複合材料の破壊理論 | 【第11回】 | 複合材料の積層理論その1(角度θに配向した複合材の弾性係数) | 【第12回】 | 複合材料の積層理論その2(+θ、-θ積層した交差積層材の特徴) | 【第13回】 | 固体ロケットを例にした複合材料の最適設計 | 【第14回】 | 航空機・宇宙機に使われる複合材料 | 【第15回】 | テスト、まとめ |
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