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授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連 |
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燃料の種類、燃焼の基礎および計算方法、燃焼の熱力学、気体・液体・固体各燃料の燃焼形態について学習します。教科書の学習と講義により概念を理解した上で、燃焼にかかわる計算について例題の演習を行い、理解を深めます。後半では、火炎の特性や、大気汚染防止などの燃焼制御技術、燃焼計測技術などについて、最近の技術進歩もふまえて学習します。この授業では、DP1、2、3、4に関する知識、技法、態度を修得します。 本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員は企業において製鉄プロセスの研究開発業務に携わっており、授業では、製鉄用高炉における微粉炭燃焼技術の開発など、企業での研究開発の実例をあげて本科目の知識をどう使ったかなどを説明し、環境・エネルギー問題についての議論等を行います。
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2. |
授業の到達目標 |
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機械工学の1分野である燃焼工学は、各種の工業炉、自動車エンジンなどの内燃機関、火力発電用ボイラーなど、燃焼を伴う多数のプロセスの理論的基礎となるものです。皆さんが機械系エンジニアとして将来燃焼が関係するプロセスや装置を扱う場合に必要な基礎理論と知識を身につけます。同時に、実際の工業プロセスにおいて燃焼工学がどのように役に立っているかを理解し、燃焼に関する熱や温度などの計算ができるようになることを目標とします。
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3. |
成績評価の方法および基準・フィードバック方法 |
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定期試験(90%)、レポート課題(10%)に基づいて評価を行います。2/3以上出席していることを単位取得の必要条件とします。提出されたレポートは添削して返却します。
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教科書・参考書 |
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教科書:水谷幸夫著 「燃焼工学」(第3版) 森北出版株式会社
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準備学修の内容・必要な時間 |
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化学1、化学2、熱力学を十分に理解していることが前提です。 毎回、授業内容の第1回、第2回に記載しているように次回の授業箇所の教科書を読み、理解できない箇所を明確にして(約1~1.5時間)、授業に臨んでください。授業後に、学習した箇所を復習してノートを整理し、指示する演習問題を解いてください(約1~2時間)。課題はレポートとして、次回の授業開始時に提出してください。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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例題演習を行うことがあるので、関数電卓を持参してください。理解度によって進捗が前後することがありますので、毎回の授業時に復習課題と次回の予習範囲を具体的に指示します。課題内容はLMSにも掲示します。
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授業内容 |
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【第1回】 | 燃焼工学の概要 [予習]2年次の「熱力学」の教科書第2章の燃焼の記述部分(p.31-38)を復習し、燃焼現象についての学習内容のイメージを明確にしておくこと。 [復習]授業でとったノートを理解しつつ整理しておくこと。 | 【第2回】 | 燃料の種類-1(固体燃料) [予習]教科書第1章のp.1-9を通読し、理解できない点を明確にして授業に臨むこと。 [復習]授業ノートを整理して理解したうえで、p.25の演習問題(1)を解き、レポートとして次回授業開始時に提出すること。 | 【第3回】 | 燃料の種類-2(液体・気体燃料) | 【第4回】 | 燃焼の基礎 | 【第5回】 | 燃焼計算-1(化学量論比、発熱量など) | 【第6回】 | 燃焼計算-2(燃焼生成ガス、理論燃焼温度など) | 【第7回】 | 燃焼計算-3(燃焼効率、熱効率など) | 【第8回】 | 燃焼の熱力学と化学平衡 | 【第9回】 | 気体燃料の燃焼-1(燃焼の分類、予混合燃焼) | 【第10回】 | 気体燃料の燃焼-2(点火、着火、拡散燃焼) | 【第11回】 | 液体燃料の燃焼 | 【第12回】 | 固体燃料の燃焼 | 【第13回】 | 火炎の発光と熱放射 | 【第14回】 | 大気汚染物質の生成、省エネルギー燃焼、燃焼の計測 [グループワーク]環境問題の現状認識と解決法についてのグループ討議を行います。 | 【第15回】 | 燃焼工学全般のまとめと復習 |
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