1. |
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連 |
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本講義では、材料の強度と破壊に関する基本的な考え方を学び、実際の使用状況において生じる種々の破壊現象を理解します。授業は主として講義形式ですが、適宜問題演習を行い、その結果を発表する事によって理解を深めていきます。
この授業では、DP2,DP3,DP4に関する知識、技術、能力を修得する。
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2. |
授業の到達目標 |
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(1)材料の強度と破壊に関する基本的な考え方を理解できる。
(2)種々の破壊現象やそれらへの対処の仕方について説明できる。
(3)機器・構造物の安全性や信頼性確保、強度設計のために必要な事項を認識できる。
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3. |
成績評価の方法および基準・フィードバック方法 |
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期末試験の結果(60%)、授業中の小テストの成績(25%)、並びに15回目の授業で提出する「自作レジメ」の内容(15%)により評価します。
授業中に前回の小テストの解説を通じてフィードバック行います。
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4. |
教科書・参考書 |
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教科書:「材料強度学」 境田彰芳、上野明 他著、コロナ社(2011) ISBN978-4-339-04476-8
教 材:必要に応じてプリントを配布します。
参考書:「増補版 材料工学入門」 M.F.Ashby 著、堀内良他訳、内田老鶴圃(1999)
ISBN4-7536-5093-6
「改訂・材料強度学」 日本材料学会編、日本材料学会(2005) ISBN4-901381-26-1
「材料強度学(第2版)」 横堀武夫著、岩波書店(1974)*
*絶版につき図書館等で利用して下さい
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5. |
準備学修の内容・必要な時間 |
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・受講前に機械材料1などで学修した材料学の基礎と材料力学1・2で学修した材料力学の基礎を
良く復習しておいてください。
・毎回の授業前にテキストの当該部分を読んで授業に臨むようにして下さい。(1.5時間)
・授業で学んだ重要事項についてテキスト、ノートを用いて復習して下さい。さらに、授業中に行った
演習問題を再度解答して下さい。(1.5時間)
・14回目の授業の準備学習として、テキストや参考書を用いて正規分布について学修し、A4サイズ
用紙1枚にまとめて持参して下さい。
また事後学修として1~14回目の授業で学習した内容の要点(レジメ)をA4サイズの指定用紙
(授業中に配布予定)に手書きでまとめて下さい。この「手書きレジメ」(指定用紙に手書きで
記入されたもの・両面使用可能)は定期試験の際に使用することができますが、答案と伴に
提出してもらいます。
・上記以外の準備学修の内容については授業内で指示します。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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図・表をプロジェクタで示し、板書で説明を加えながら授業を進めます。重要事項等を自らノートする習慣を身につけることが大切です。自筆のノートは試験の際に「手書きレジメ」と伴に持ち込むことができます。
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7. |
授業内容 |
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【第1回】 | 材料強度学序論 : 「材料強度学」とは、理想強度、破壊の多様性と類似性 | 【第2回】 | 静的強度1 : 引張試験、降伏、加工硬化 | 【第3回】 | 静的強度2 : 金属結晶と塑性変形、転位、すべり変形 | 【第4回】 | 静的強度3 : 材料強化法、延性破壊、脆性破壊 | 【第5回】 | 弾性力学の基礎 : 応力の平衡方程式、ひずみと変位の関係、一般化されたフックの法則 | 【第6回】 | 破壊力学概論1 : 応力拡大係数、き裂先端の応力場 | 【第7回】 | 破壊力学概論2 : き裂先端の塑性域、アーウィンの補正、ダグデールの補正 | 【第8回】 | 破壊力学概論3 : エネルギー解放率、破壊靱性試験 | 【第9回】 | 疲労強度1 : 歴史的な疲労事故、高サイクル疲労と低サイクル披露、SN曲線 | 【第10回】 | 疲労強度2 : 疲労き裂成長、下限界応力拡大係数 | 【第11回】 | 高温強度1 : クリープ変形とクリープ破壊、クリープのメカニズム | 【第12回】 | 高温強度2 : 寿命推定法、高温疲労、クリープ疲労 | 【第13回】 | 環境強度 : 酸化、応力腐食割れ、腐食疲労 | 【第14回】 | 材料強度の統計的性質 : 統計学の基礎、信頼度、正規分布、ワイブル分布、
統計学の材料強度への適用 | 【第15回】 | 全体のまとめと試験 |
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