Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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病理学(Pathology) 阿部 弘之
2年 後期 専門基礎分野必修 1単位
【柔整・後期】 19-1-1366-3262

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

病理学は、解剖学・生理学などの純粋な基礎医学と、内科学・外科学などの臨床医学の橋渡しとなる基礎医学の一分野で、形態学を中心に、生理学・生化学・分子遺伝学など諸分野の手法を使用して、疾患の原因(病因)・病態を解明していく学問です。加えて、顕微鏡観察などの形態学的手法によって、病気の診断に寄与するという、臨床医学的業務も担います。本講義では、柔道整復学、内科学、外科学、整形外科学などの臨床科目の理解を深めることができるように、病理学の基本的事項を体系的に講義します。なお、本講義では前期に開講する医学概論で扱う内容については触れません。なお、この授業では、医療技術学部のディプロマポリシーのDP2、DP3と、柔道整復学科のディプロマポリシーのDP1、DP4に関する知識、態度を修得します。

2.
授業の到達目標

1.現代医学における病理学の位置付けについて説明できる。
2.主要な病理形態学的検査法について説明できる。
3.細胞に生じる各種病的変化について、形態学・生理学の観点から説明できる。
4.組織(細胞が集まってできる構造で、これが組み合わさって脳、心臓などの臓器が形成されます)の各種病的変化について、形態学・生理学の観点から説明できる。
5.柔道整復師国家試験レベルの試験問題に、60%以上正解できる。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

定期試験(80%)及び中間テスト(20%)の結果により評価します。形式は、柔道整復師国家試験に準じます。試験問題に対する解説をLMSに掲載しますので、各自確認してください。

4.
教科書・参考書

(1) 全国柔道整復学校協会監修、病理学概論(改定第3版)
(2) 講義資料を配布すると共に、LMSを適宜利用して情報の伝達・共有を図ります。

5.
準備学修の内容・必要な時間

1.指定した教科書の次回の授業範囲を読み、概略を把握しておいて下さい。また、予習中によく分からなかった部分は、ノートに書き出しておいて下さい。1回の講義あたり90分程度必要です。
2.復習は、ノートを参考に教科書の該当範囲をよく読んで下さい。1回の講義あたり90分程度必要です。
3.講義期間中に、30時間以上の予復習が必要です。

6.
その他履修上の注意事項

病理学は、柔道整復学、整形外科学、内科学、外科学などの臨床医学の基礎となる重要な学問です。しっかりと学習して下さい。なお、授業時の質問に対してグループディスカッションして答えてもらいます。

7.
授業内容

【第1回】
循環障害1:血液の循環障害について学びます。
【第2回】
循環障害2:リンパ液の循環障害について学びます。
【第3回】
循環障害3:脱水症、高血圧症について学びます。
【第4回】
進行性病変と細胞・組織の適応1:肥大・過形成、再生、化生について学びます。
【第5回】
進行性病変と細胞・組織の適応2:創傷治癒、組織内異物の処理、再生医学について学びます。
【第6回】
炎症1:炎症の原因・形態学的変化について学びます。
【第7回】
炎症2:炎症の経過・形態による分類について学びます。
【第8回】
中間テスト 
【第9回】
免疫異常、アレルギー1:免疫の仕組み、免疫不全、自己免疫疾患について学びます。
【第10回】
免疫異常、アレルギー2:アレルギーについて学びます。
【第11回】
腫瘍1:腫瘍の概念について学びます。
【第12回】
腫瘍2:腫瘍の分類について学びます。
【第13回】
腫瘍3:主要な癌について臓器別に学びます。
【第14回】
先天性異常:遺伝学の基礎、各種遺伝性疾患、及び染色体異常について学びます。
【第15回】
病因:遺伝素因などの病気の内因、及び、栄養障害や放射線などの病気の外因について学びます。