Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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航空宇宙計算機工学(Computational Analysis on Aerospace Engineering) 米田 洋
2年 前期 専門基礎科目選必 2単位
【航空・前期】 19-1-1377-2610

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

Excelは、非常に有用なソフトウェアであり、ほとんどの科学技術計算もこなせます。そのExcelの使い方を復習した上で、マクロやVBAについて学びます。また、コンピュータ内での計算の概略を学びます。そして次の各内容に関する解説を行った後、演習問題に取り組んでもらいます。また数学的解析法による厳密解と数値的解析法による近似解との比較を行うことで、より理解を深めていきます。
1.計算と誤差
2.関数の近似(最小二乗法など)
3.数値積分
この授業では、DP1に関する基礎的知識と、DP2に関する専門的知識を習得します。
本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員は航空機を設計製造する企業において設計開発業務に携わった経験があり、授業では、企業における実例や実体験、現場での課題などを題材とした議論等を行います。

2.
授業の到達目標

数学的解析法は、もちろん基礎であり重要です。しかし、現実の問題解決の場合には、現象が複雑すぎて解析解が得られない場合が多くあります。数値計算法は、解析解の代わりに近似解を求める方法です。ですから、工学を学ぶ学生や、理工学研究者、技術者にとってコンピュータは欠かせません。
この授業では、学生が、コンピュータの概略を知った上で、技術作業に不可欠な数値計算による問題解決能力を習得し、様々な応用問題に活用できるようになることを目標とします。また、最も身近なExcelに習熟することも目標です。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

演習問題の回答内容により評価します(100%)。定期試験は行ないません。
演習問題の正解例や考え方などは、解答提出後に解説などフィードバックします。

4.
教科書・参考書

教科書:『理工学のための数値計算法[第2版]』水島二郎・柳瀬眞一郎共著、数理工学社
    ISBN-13: 978-4901683708
また、必要に応じて資料を配布します。

5.
準備学修の内容・必要な時間

とにかくExcelを日常的に使って慣れてください。手順やコツなどポイントはノートに書いて、そのノート持参で講義に来てください。役立ちます。(1時間)
演習問題は宿題形式が主で、取り組むためには解説した内容を理解しておく必要があります。よく復習して演習をやって、期限内に提出してください。(2時間)

6.
その他履修上の注意事項

本講義はCL教室での実習形式です。
本講義の続編が、河村先生の「数値計算法」になります。引き続き受講されることを強く推奨します。
社会に出て最も役立つソフトウェアがExcelです。本講義で、本当の意味でExcelを使えるようになって欲しいと思っています。

7.
授業内容

【第1回】
Excelの基本的使い方復習
【第2回】
Excelのマクロ
【第3回】
ExcelのVBA
【第4回】
コンピュータの歴史
【第5回】
コンピュータ内での計算動作
【第6回】
数値計算の特色、近似の意味、誤差の発生
【第7回】
関数の近似(1)(補間法、最小二乗法、フーリエ級数展開、
     べき関数による展開、ラグランジュ補間多項式などを紹介)
【第8回】
関数の近似(2)(ラグランジュ補間多項式(続編))
【第9回】
関数の近似(3)(スプライン補間)
【第10回】
関数の近似(4) (最小2乗法)
【第11回】
数値積分の解法(1) 台形法
【第12回】
数値積分の解法(2) 台形法(続編)
【第13回】
数値積分の解法(3) シンプソン法
【第14回】
数値積分の解法(4) シンプソン法(続編)
【第15回】
数値積分の解法(5) 演習問題等
授業は、講義に演習を交えながらCL教室で行います。