1. |
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連 |
|
この授業は誰もが日常生活において関わる経済現象を入口として、経済学を身近なものとして学ぶ場です。具体的には、資本主義経済の基本的な仕組みを理解した上で、誰もが経験している家計消費のあり方を「家計調査」などの統計を使いながら学びます。この学習を通じて、種々の目的のためにおカネを支出する際に各自が行っている経済計算を自覚的に見直し、市場経済の中におかれた個々人の消費行動の特性について理解します。こうした内容について実感をもつために、授業の中ではディスカッション、グループ学修を適宜取り入れます。この科目は、学科のDP1,2,3に関する知識・技能・態度を習得するものです。
|
2. |
授業の到達目標 |
|
・自給経済から物々交換・商品交換が発生し、その内的な要請によって貨幣が発生して蓄財がなされ、資本主義経済が成立する論理について理解します。 ・資本主義経済の利点と問題点を社会主義経済・計画経済との対比で理解します。 ・経済活動における金融の役割について、企業金融、消費者金融、株式会社論などを通して理解します。 ・「家計調査」統計の読み方に習熟した上で、家計の金銭支出の内容の変化と現状について主要な品目ごとに理解します。 ・大衆消費社会といわれる状況と、その下においても存在する家計の経済的困難の実態と根拠について理解します。
|
3. |
成績評価の方法および基準・フィードバック方法 |
|
定期試験50%、小テスト30%、発表・レポート20%を目安として評価します。試験、レポートの後には、フィードバックとして、設問・出題の意図、模範解答、誤答とされる理由、得点の分布などについて講評します。
|
4. |
教科書・参考書 |
|
教科書は使用しません。参考書は入手しやすいもの・わかりやすいものを「ぜひ読むべきもの」、「読むことが望ましいもの」など重要度がわかるように指示します。また1冊全部を読むべきものは厳選し、推薦する本の中で特に読むべき個所を指定したり、他の参考書に比較して推薦する本の記述の特徴点などを解説し、参加者が予習・復習の教材として、ぜひ読んでみたいと思えるようにします。
|
5. |
準備学修の内容・必要な時間 |
|
授業ごとに要旨を書いたプリントを配布しますので、復習として必ずその全文を読み返すとともに、使用されているいくつかのキーワードの正確な意味、他の概念との相違点を事典や用語辞典等で調べてノートに記録し、確実に活用できるようにします。毎回の授業の最後には、翌週の授業のテーマ、今回と次回の授業の内容的な関連などについて予告しますので、予想されるキーワードをノートに書きだし、その内容について整理しておきます。予習・復習の時間の目安としては、授業時間とほぼ同等の時間が必要です。
|
6. |
その他履修上の注意事項 |
|
この科目は日常生活にそくして経済的な諸関係・諸法則を実感できることを重視しています。日常的に自分や家族が行っている経済的判断が、どのような要因によって左右されているのか、それが大きな時代の社会的・国民経済的変化とどのように対応しているのかといったマクロ的な事情についても、考える習慣をつけるようにします。
|
7. |
授業内容 |
|
【第1回】 | 商品交換と貨幣の発生 | 【第2回】 | 貨幣の展開 | 【第3回】 | 企業の資金調達と株式会社 | 【第4回】 | 金融の役割 | 【第5回】 | ライフコースと住宅問題 | 【第6回】 | 大衆消費社会 | 【第7回】 | 産業構造と産業連関 | 【第8回】 | 家計支出と「家計調査」 | 【第9回】 | 消費財需要の変容ー食費の変化を中心に | 【第10回】 | 供給力の変容による家計支出構成の変化 | 【第11回】 | 世帯類型と家計支出 | 【第12回】 | 教育費の特性 | 【第13回】 | 非必需品支出の意義 | 【第14回】 | 強制的支出と可処分所得 | 【第15回】 | テストとまとめ |
|