Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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比較観光地域学特論(Comparative Studies of Tourism Regions Advanced Course) 荒井 良雄
1年 後期 基礎科目選択 2単位
【専地前・後期】 19-3-1458-5194

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

近年の観光の新しい流れとして、農業や食べ物の望ましい姿に焦点を当てた「アグリツーリズム」や「フードツーリズム」と呼ばれる観光活動があります。その源流は、特に、イタリアで誕生した「スローフード」や「スローシティ」運動に遡ることができます。この授業では、イタリアのアグリツーリズムやスローシティを紹介する文献を手がかりに、イタリアと日本の地方観光のあり方を比較しながら、その可能性を考えます。この授業は、DP1〜2に対応します。

2.
授業の到達目標

学生は、基本的なテキストを丁寧に読解する能力を身につけるとともに、関連する事例や地域に関する情報を自力で収集して、報告・討論する力を身につけます。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

この授業は演習方式をとり、参加者によってテキストを輪読し、さらに関連する文献、資料等について報告してもらいます。また、各回の授業の後半には参加者皆で報告内容を手がかりにした討論します。成績は、報告内容(60%)および討論への参加状況(40%)に基づいて評価します。参加者には、この討論を通じて、フィードバックされます。

4.
教科書・参考書

宗田好史(2012)『なぜイタリアの村は美しく元気なのか』学芸出版社、ISBN: 978-4-7615-2536-1
島村菜津(2013)『スローシティ―世界の均一化と闘うイタリアの小さな町』光文社新書、ISBN: 978-4-3340-3736-9

5.
準備学修の内容・必要な時間

テキストとして用いる文献の事前読解とメモ作成および関連資料の収集、報告レジュメの準備、事後のレジュメ修正等のために、少なくとも3時間を必要とします。

6.
その他履修上の注意事項

7.
授業内容

【第1回】
授業概要の解説、授業の進め方に関するガイダンス
【第2回】
「アグリツーリズム」と「スローフード」運動。報告レジュメの事前作成および授業後の修正。(以下、同様)
【第3回】
宗田好史(2012)「農村観光の普及をめざしたアグリツーリスト協会の誕生」の検討
【第4回】
宗田好史(2012)「ローマ市民による反マクドナルドデモとスローフード」の検討
【第5回】
宗田好史(2012)「スローライフ志向に応えた地方都市のスローシティ運動」の検討
【第6回】
宗田好史(2012)「オルチャ渓谷の住民による世界遺産の登録」の検討
【第7回】
宗田好史(2012)「量から質へのEU農業政策の転換」の検討
【第8回】
宗田好史(2012)「中央からの自立と村づくりの主役の多様化」の検討
【第9回】
島村菜津(2013)「フランカビィッラ・アルマーレとグレーヴェ・イン・キアンティ」の検討
【第10回】
島村菜津(2013)「アウヴィエートとサン・ダニエーレ」の検討
【第11回】
島村菜津(2013)「アプリカーレとカステルノーヴォ・ネ・モンティ」の検討
【第12回】
島村菜津(2013)「ポジターノとアレッツォ」の検討
【第13回】
島村菜津(2013)「チステルニーノとイゾラ・デル・ピアーノ」の検討
【第14回】
島村菜津(2013)「場所のセンスを取り戻すための処方箋」の検討
【第15回】
総括討論