Web Syllabus(講義概要)

2019年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
情報科学基礎実習1(Laboratory in Fundamental Computer Science 1) 渡辺 博芳
2年 後期 専門基礎科目選必 1単位
【情電・後期】 19-1-1540-2046

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

情報技術者はコンピュータの本質について理解しておくことが重要です。コンピュータの本質部分はCPU(中央処理装置)と記憶装置です。CPUで直接実行されるプログラムは0と1で表現されていて、機械語と呼ばれます。機械語に1対1に対応する低水準のプログラミング言語がアセンブリ言語です。この科目では、基本情報技術者試験で採用されている仮想計算機COMETⅡとそのプログラミング言語であるCASLⅡを題材として、アセンブリ言語によるプログラミングについて学びます。具体的には、LMS上の教材で知識を学び,テストへの解答、プログラム作成実習を通して定着させます。
この科目では情報電子工学科ディプロマポリシーDP2に関する力を高め,DP4Cに関する知識を修得します。

2.
授業の到達目標

本科目の学習目標は、CPUで直接実行される低レベルのプログラムがどのように表現され、その言語体系でどのようにプログラミングを行うかを理解し、簡単なプログラムが作成できるようになることです。具体的には以下が目標となります。
 ・CPUを構成する要素をあげ、その役割を言える。
 ・アセンブリ言語にはどのような命令があるか説明できる。
 ・アセンブリ言語によって簡単なプログラムを書くことができる。
 ・高水準言語の基本要素が機械語のレベルでどのように実現されるか説明できる。
 ・サブルーチンコールがアセンブリ言語のレベルでどのように取り扱われるかを説明できる。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

毎回の授業で、課題が出題されます。毎回の課題に対するフィードバックはその日のうちか、遅くとも次の授業までに行います。指定した課題のプログラムについてのレポートを提出してもらいます。レポートに対するフィードバックはLMS上で行います。
「全ての必須課題を受理されること」と「修得試験で60点以上を獲得すること」の2つの条件を満たせば合格とします。修得試験が60点未満の場合は再試験を行います。
 合格者に対して、修得試験 40%、課題 50%、レポート 10%の割合で成績をつけます。

4.
教科書・参考書

教材(テキスト)は教員が作成したものをLMSに掲載します。

5.
準備学修の内容・必要な時間

毎回の教材は1週間前にアクセスできますので予習をして授業に臨んでください。具体的にはWeb教材を読むか、講義ビデオを視聴するかのどちらかをしてセルフテストに解答しておきましょう。各回の事後学修としてオンラインの小テストがあります。次回の授業までに合格点をとっておきましょう。予習に1時間,事後学修に1時間を見込んでいます。

6.
その他履修上の注意事項

 コースで必修の実習授業ですから、欠席、遅刻は認められません。病気や事故などやむを得ない理由で欠席になった場合は、担当教員の指示を受けて下さい。
 この科目はJABEEプログラムの必修科目で,学習・教育到達目標中項目4-3に対応しています。

7.
授業内容

【第1回】仮想計算機COMETⅡとアセンブラ言語CASLⅡの概要
 COMETⅡの構成要素とCASLⅡの文法、ロード・ストア・算術演算命令、アセンブラ言語による簡単なプログラム
【第2回】分岐命令を使ったCASLⅡプログラミング
 比較命令、分岐命令、条件毎に異なる動作をするプログラム
【第3回】繰り返し処理を含むCASLⅡプログラミング
 繰り返し処理を行うプログラム、論理加減算命令
【第4回】インデックス修飾を使ったCASLⅡプログラミング
 メモリの連続した領域に格納された複数のデータを扱うプログラム
【第5回】ビット列を処理するCASLⅡプログラミング
 論理演算命令・シフト命令
【第6回】スタックとサブルーチン
 スタック操作命令、スタックの仕組み、サブルーチンコール命令・リターン命令、サブルーチンの作成方法
【第7回】修得試験・総合演習