Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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光情報通信工学(Optical Information and Communication Engineering) 平谷 雄二
1年 前期 専門科目選択 2単位
【専工前・前期】 19-3-1554-4480

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

 本授業で光技術の基本を学び、自分の研究テーマに関係する光技術の調査をします。そして、調査の結果を報告書としてまとめ、第15回にスライドでプレゼンテーションを行ってもらいます。授業を通して光通信技術の知識だけでなく、修士として必要な研究調査能力を修得することが本授業の狙いです。必要に応じて適宜実習を行います。
 この授業ではDP2に関する知識、技法、態度を修得します。

2.
授業の到達目標

(1)学生は、光ファイバが長距離大容量伝送路として使用される理由を伝送損失と分散の観点から説明できる。
(2)学生は、従来技術の調査を行い、調査方法・結果・従来技術の問題点および、その解決法を第三者に的確に説明できる。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

・自分の研究テーマに関わる光技術の調査・報告に関するプレゼンテーション(70%)、予稿(30%)で成績を評価します。調査報告に基づく新機構のプロトタイプの作製はプレゼンテーション点として高く評価します。
・少人数の授業ですので、毎回の授業ごとに振り返りシートを作成してもらい、それを元にフィードバックを行います。

4.
教科書・参考書

参考書:山下真司、『光ファイバ通信のしくみがわかる本』(ISBN-13: 978-4774114361)
一般向け解説書ですが、光ファイバ通信のしくみを理解するのに役立ちます(絶版ですがアマゾン等で古書が入手できます)。

5.
準備学修の内容・必要な時間

予習:授業の2日前までに問題をLMSにアップします。それを解いて授業に臨んでください。(1.5時間程度)
復習:問題が理解できなかった場合、それを整理し、必ず次回の授業で質問してください。(1.5時間程度)
自分のテーマに関わる光技術の調査:毎日問題意識を持って情報を収集しましょう(15分以上)。そして不明な時は授業の話題にして下さい。

6.
その他履修上の注意事項

 修士課程ですので、自分の頭で考える習慣をつけてください。自分の頭で考える方法がよくわからない場合には、次の方法を試してみてください。
(1) 古典物理の問題集を毎日解く習慣をつける(1日あたり30~60分)。
(2) 解いたら、必ずA4ノートに万年筆を使って清書する。清書する際、式の羅列ではなく記号や流れの説明を文章で行う。

7.
授業内容

【第1回】
ガイダンスに続き、光ファイバ通信システムの概要を学びます。
【第2回】
半導体レーザ・光ファイバ・フォトダイオード等光ファイバ通信システムの構成要素について学びます。
【第3回】
幾何光学の基礎として反射・屈折に関わる法則を学びます。
【第4回】
波動工学の基礎として、干渉とコヒーレンスを学びます。
【第5回】
位相速度と群速度について学びます。
【第6回】
偏光について学びます。
【第7回】
マルチモード光ファイバが光を伝える仕組みを幾何光学によって説明します。
【第8回】
シングルモード光ファイバが光を伝える仕組みを波動工学によって説明します。
【第9回】
現実のマルチモード光ファイバとシングルモード光ファイバの使われ方を紹介します。
【第10回】
光通信研究紹介1(平谷修士論文:単一モード光ファイバの実効的遮断波長に関する研究_1982年度)
【第11回】
光ファイバの分散と分散シフト光ファイバについて説明します。
【第12回】
光ファイバ通信システムのハードを知るために送・受信機、中継器について説明します。
【第13回】
光ファイバ通信システムの構築法を知るために損失制限と分散制限について説明します。
【第14回】
光通信研究紹介2(平谷特許:波長多重通信用極低消費電力波長可変レーザの開発_2003年度)
【第15回】
自分のテーマに関わる光技術のプレゼンテーションをしてもらいます。