Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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産業立地論Ⅰ(Industrial Location TheoryⅠ) 徳増 秀博
3年 前期 専門 地域経済系選択 2単位
【地域・前期】 19-1-1563-4698

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

 政府の産業立地政策は、戦後の産業復興政策以降、都市と地方の格差是正を目的に、各種の産業立地施策が制度化されてきました。一方、地方自治体は、国の産業立地施策のもと財政改善や雇用拡大を図る目的で、企業誘致を主体とした地域振興施策を積極的に取り組んできました。しかし、地域経済は、各種の施策や自治体の取組にもかかわらず東京一極集中にみる過密・過疎の解消につながりませんでした。
 講義では、この都市と地方の格差是正に向けた取組を、幅広い地域経済の実態と立地政策を学ぶことで、産業立地論と地域経済に関する基礎理論の理解を深めます。また、自治体職員や地域の企業経営者を講師として招聘し、現実的な地域問題を把握することで、産業集積と地域産業の変化を修得するものです。
 なお、実践的な産業立地政策を学ぶために地方自治体の職員を講師として招き、産業立地政策の実践を受けます。

2.
授業の到達目標

 わが国の産業発展と企業の構造変化の進展、それを支えた産業立地政策の基礎理論と事例を学ぶことで、立地政策における企業の役割と活動の重要性を修得します。
 地方経済に欠かすことができない産業・企業の発展と地方の活性化に向けた産業立地のあり方を修得します。また、地方自治体の産業振興施策の実態も修得します。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

2回の課題レポート提出40%、期末試験60%、出席及び授業態度等により評価を補完します。
評価内容については、下記の通りです。
 ①レポート評価-到達目標から課題を出題しますので、出題項目の理解、関連文献内容、自己の意見と結論を求めます。
 ②試験の評価-試験項目は授業内容から出題しますので、授業内容の理解、到達目標に対する評価をします。

4.
教科書・参考書

テキスト:LMSにより授業資料を配布します。
参考資料:「産業立地と地域経済」松原宏(著)財団法人放送大学教育振興会
     「現代の立地論」松原宏(著)古今書房

5.
準備学修の内容・必要な時間

 企業の設備投資や地方立地などについて新聞情報やインターネットで情報を収集していただきたい。また、関東経済産業局、栃木県庁や市町村のホームページで「企業立地」に関する事項を見て、どの様な活動をしているかを確認しまとめてください。さらに参考資料について購入するか図書館等で読んでいただきたい。

6.
その他履修上の注意事項

課題については必ず提出してください。成績評価に大きく影響します。

7.
授業内容

【第1回】
産業立地論の概論
【第2回】
国の産業立地政策内容と地域振興について
【第3回】
産業立地と地域経済について
【第4回】
産業革命と日本の産業ルネッサンス
【第5回】
わが国の工業化の幕開けと産業立地政策の始まり
【第6回】
国土政策と産業立地政策の概要について
【第7回】
わが国の産業立地政策の変遷Ⅰ-臨海部の立地政策
【第8回】
わが国の産業立地政策の変遷Ⅱ-公害問題と日本列島改造論
【第9回】
わが国の産業立地政策の変遷Ⅲ-工業再配置法と農村地域工業導入促進法
【第10回】
わが国の産業立地政策の変遷Ⅳ-テクノポリスと頭脳立地政策
【第11回】
わが国の産業立地政策の変遷Ⅴ-グローバル化対応と産業クラスター政策
【第12回】
わが国の産業立地政策の変遷Ⅵ-イノベーション政策と未来投資促進政策
【第13回】
企業立地動向と地方立地
【第14回】
前期「産業立地論」のまとめ
【第15回】
期末試験