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授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連 |
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本科目は、教職に関する科目の「教育の理念並びに教育に関する歴史及び思想」に相当するものです。教育に関する思想・制度・実践などの歴史的展開を概観することを通して、教師に必要な基礎的な知識を習得するとともに、現代の教育について考える視点を獲得することを目指します。 前半では、古代から20世紀までの西洋における教育について、特に近代教育の成立と展開を支えた思想を中心に扱います。後半では、日本の近世社会における教育、および日本における近代学校教育の受容と展開を中心に扱います。その際、日本の伝統的な教育思想と西洋近代の教育思想を対比的に取り上げます。最後に、現代の教育についてポストモダンへの移行という歴史的展開を中心に扱い、今後の学校教育の在り方について考察します。
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授業の到達目標 |
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本科目では、次の2つを目標とします。 (1) 西洋と日本の教育における思想・制度・実践などの歴史的展開を概観することを通して、教育に関する基礎的な知識を習得する。 (2) 教育についての歴史的な理解を踏まえて、現代教育の在り方を考察する。
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成績評価の方法および基準・フィードバック方法 |
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科目修得試験は100点満点中60点以上を合格とします。 成績評価は学年末に、レポート課題40%、試験60%で行います。 提出されたレポートにコメントすることで、フィードバックを行います。
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教科書・参考書 |
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(1) 教科書 森川輝紀・小玉重夫『教育史入門』放送大学教育振興会、2012年(ISBN 4-595-31334-9) (2) 参考書 ア)LMSにサブ・テキストを公開します。 イ)田中智志、橋本美保(監修・編著)『教育の理念・歴史』一藝社、2013年(ISBN 4-86359-057-1) ウ)日本近代教育史辞典編集委員会(編)『日本近代教育史事典』平凡社、1971年(ISBN 4-58211-701-5) エ)原聡介(編)『教職用語辞典』一藝社、2008年(ISBN4-901253-14-7)
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準備学修の内容・必要な時間 |
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(1) 事前学修:サブ・テキストの「学習のポイント【メイン・テキスト本文を読む前に】」を読んで、毎回の学習でのねらいを把握してください。その上で、ねらいの文中で意味が分らなかったり、興味を持ったりした用語について事典などで調べて、ノートにまとめてください。また各回のテーマで取り扱う時代の背景を高等学校の世界史・日本史の教科書やインターネットで調べて、ノートにまとめてください。(2時間程度)。 (2) 事後学修:テキストに示された参考文献などを読んで理解を深めてください。それを踏まえ、「必ず取り組んで欲しい課題【学習内容を基に教育について歴史的に考えよう】」に取り組んでください(2時間程度)。 (3) 日頃から、授業で得た知識を基に、新聞などを通して現代の教育問題に目を向けてみてください。その上で、歴史上の教育と現代の教育とを比較したり、現代的な教育問題の要因を歴史の中に探したりするようにしてください。それにより、教育について考える視点を獲得することができるでしょう(30分程度)。
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その他履修上の注意事項 |
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(1) レポート課題の作成にあたっては、テキストや参考文献の引き写しにならないように留意し、問いに即して自分でまとめたり、比較したり、考察したりするなどしてください。 (2) 参考文献からの引用は適切に行ってください。詳しくは、サブテキストに示したレポート作成の注意事項を参照してください。
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授業内容 |
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【第1回】 | 西洋の教育思想と学校の歴史(1)―古代ギリシャと古代ローマの教育 | 【第2回】 | 西洋の教育思想と学校の歴史(2)―前近代の西洋における教育 | 【第3回】 | 西洋の教育思想と学校の歴史(3)―市民革命と国民教育 | 【第4回】 | 西洋の教育思想と学校の歴史(4)―子どもの発見と近代家族 | 【第5回】 | 西洋の教育思想と学校の歴史(5)―近代学校と義務教育の成立と普及 | 【第6回】 | 西洋の教育思想と学校の歴史(6)―子どもの世紀 | 【第7回】 | 日本の教育思想と学校の歴史(1)―日本の近世社会における人間形成 | 【第8回】 | 日本の教育思想と学校の歴史(2)―日本の近世社会における学習文化 | 【第9回】 | 日本の教育思想と学校の歴史(3)―日本における近代学校の受容と普及 | 【第10回】 | 日本の教育思想と学校の歴史(4)―国家主義教育体制と教育勅語 | 【第11回】 | 日本の教育思想と学校の歴史(5)―教育学の受容と新教育 | 【第12回】 | 日本の教育思想と学校の歴史(6)―戦時下の教育 | 【第13回】 | 日本の教育思想と学校の歴史(7)―戦後の教育改革 | 【第14回】 | 日本の教育思想と学校の歴史(8)―高度経済成長と教育改革 | 【第15回】 | 現代社会における学校教育の在り方―ポストモダンの教育 |
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