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授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連 |
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「コンピュータシミュレーション」とは,種々の現象やシステムの実際の動きを,コンピュータ内でプログラムを動かして近似的に求めることを意味します。経済・社会・生産システムが高度に発達した現代では、これらシステムの解析・予測・最適化などにおいてシミュレーションは不可欠な役割を果たします。本科目ではシミュレーションについて,コンピュータソフトウェア「Scilab/Scicos」と「Microsoft Excel」を用いて学びます。この内「Scilab/Scicos」は,システムをわかりやすくブロック線図で表わしてシミュレーションできるフリーソフトウェアです。本科目では,まず「Scilab/Scicos」の使用法を習得し,シミュレーションのために必要な数学分野の学習を行ないます。その後,最小二乗法によるモデル式当てはめ,微分方程式で表わした種々の現象,待ち行列,などのシミュレーション方法と,線形/非線形計画法による最適化手法を学びます。 この授業のねらいはDP2に関する知識・技法を習得することであり,コンピュータ・シミュレーションの理論から応用までを習得して,現代の高度情報化社会に有効に活用できるようになることです。
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2. |
授業の到達目標 |
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「Scilab/Scicos」を用いて,以下のシミュレーションができるようになる。 (1) 最小二乗法によるモデル式あてはめのシミュレーション (2) 微分方程式,確率分布,待ち行列,などでで表わされた種々の現象のシミュレーション (3) 線形/非線形計画法による最適化のシミュレーション
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成績評価の方法および基準・フィードバック方法 |
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レポート課題の答案を30%、科目修得試験の結果を70%の割合で評価します。 レポート課題については答案提出後に,各問題の採点結果と正解を知らせます。
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教科書・参考書 |
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橋本 洋志, 石井 千春 著「Scilab/Scicosで学ぶシミュレーションの基礎」,オーム社, (2008),ISBN978-4-274-20487-6, \2940
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準備学修の内容・必要な時間 |
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本講義の受講には,数学の素養と,特に微分・積分や微分方程式の基本の理解が必要です。これらの知識が不十分な場合は,テキストの他,各分野の参考書などを用いて,準備学修をしてください。各回の準備学修と復習に,1時間以上が必要であり, 当該期間に30時間以上が,準備学修,学んだ個所の復習,練習問題解答,レポート作成に必要です.
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その他履修上の注意事項 |
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本講義の受講には,Scilab/Scicos(フリーソフト&オープンソース,フランスの国立研究所が開発)をWindows PCにインストールして用いることが必要です。 ・Scilab/Scicos機能:数値計算,シミュレーション,ブロック線図作成 他 ・Scilab/Scicosの紹介:http://www.geocities.jp/rui_hirokawa/scilab/ などに記載. ・Scilab/Scicosのダウンロードとインストール:http://www.scilab.org/ または本科目のLMSサイトにアクセスして行なう。 本講義ではLMSを利用します。
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授業内容 |
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【第1回】 | 数学モデルとシミュレーションの目的と有用性,Scilab/Scicosのインストール[テキスト第1章] | 【第2回】 | Scilabの基本操作習得[テキスト第2章] | 【第3回】 | Scicosの基本操作習得[テキスト第3章] | 【第4回】 | 微分と積分の基礎の復習(テキストになし.「学習の手引き」参照) | 【第5回】 | 数学の学習とScilab/Scicosでの表現(その1):行列,確率分布 [テキスト4.1, 4.2節] | 【第6回】 | ラプラス変換とラプラス逆変換[テキスト4.3節] | 【第7回】 | 連続時間モデル,離散時間モデルと伝達関数,ブロック線図,[テキスト4.4.1 - 4.4.4節] | 【第8回】 | 最小二乗法に基づくモデル式あてはめ [テキスト4.5.1 - 4.5.2節] | 【第9回】 | 自然科学モデル--拡散モデル[テキスト5.1節] | 【第10回】 | 伝染病の流行モデル[テキスト5.2節] | 【第11回】 | 捕食・被捕食モデル[テキスト5.3節] | 【第12回】 | 待ち行列 その1 [テキスト6.5.1-6.5.3節] | 【第13回】 | 待ち行列 その2 [テキスト6.5.4節] | 【第14回】 | 線形計画法,非線形計画法 その1[テキスト6.6節] | 【第15回】 | 線形計画法,非線形計画法 その2(テキストになし.「学習の手引き」参照) |
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