Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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通信方式(Communication Engineering) 平谷 雄二
3年 テキスト授業Ⅰ・Ⅲ 専門科目選択 2単位
【通信・Ⅰ・Ⅲ】 19-1-1689-4480

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

 授業のねらいは音声、映像など様々な情報を遠方まで伝えるためのしくみが理解できるようになることです。私達が意識せずに利用している移動体通信、衛星通信、マイクロ波通信などの各種無線通信に用いられている基本技術とそのしくみについて学びます。主として超短波よりも周波数の高い帯域で使用する、アナログ・ディジタル変調方式、各種通信方式のシステム構成、主要技術を学びます。
 無線通信で大きな割合を占める変調・復調に関する理解を深めるため、自宅でできる実習法を説明します。
 この授業ではディプロマポリシーの2と4に関する知識、技法を修得します。
本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員は企業において通信機器の研究開発に携わっており、授業では、企業における実例や実体験、現場での課題などを題材とした議論等を行います。

2.
授業の到達目標

(1) 学生は、マイクロ波通信の特徴および代表的な多重通信方式の概要を説明できる。
(2) 学生は、アナログ変復調、ディジタル変復調の仕組みを絵に描いて説明できる。
(3) 学生は、PCM通信方式の原理を説明できる。
(4) 学生は、マイクロ波通信に不可欠な各種中継方式の特徴を説明できる。
(5) 学生は、レーダーの原理および性能を表す指標を説明できる。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

・レポート【課題A】と【課題B】両方に合格した者に、科目修得試験の受験資格を与えます。
・成績の評価は科目修得試験(100%)で行います。
・レポート課題に対する添削によりフィードバック(内容の理解・技術文章として不十分な点の指摘)を行います。

4.
教科書・参考書

・授業は教科書とサブテキストですすめます。
・サブテキストはLMSにアップします。
・教科書:吉村 和昭、『やさしく学ぶ第一級陸上特殊無線技士試験』、(ISBN-13: 978-4274215704)
・教科書:羽鳥 光俊他、『わかりやすい通信工学』、 (ISBN-13: 978-4339007909)

5.
準備学修の内容・必要な時間

学習モデル
Step 1: 何も見ずにサブテキストの問にチャレンジして下さい.わからなければ飛ばしてください.(1.5時間程度/回)
Step 2: テキストなどを参考にして、答合わせをして下さい.わからなかったところや、間違っていたところを重点的に学習して下さい.(1.5時間/回)
Step 3: 関連するレポート(【課題A】【課題B】)を作成してください.(1.5時間/回)

6.
その他履修上の注意事項

・レポート【課題A】と【課題B】両方に合格した者に、科目修得試験の受験資格を与えます。
・レポートの添削には理解や文章が不十分な点も指摘しています。返却されたレポートには必ず目を通すようにしてください。
・第一級陸上特殊無線技士と第三級海上特殊無線技士免許の試験免除科目の一つです。詳しくは履修要項をご覧ください。

7.
授業内容

【第1回】
電磁波工学の基本とアンテナの利得について学びます。
【第2回】
超短波よりも周波数が高い電波の伝播について学びます。
【第3回】
FM放送を例にとってアナログ周波数変調について学びます。
【第4回】
PSKを例にとってディジタル変調方式の概略を学びます。
【第5回】
PSKを例にとってディジタル変調の仕組みについて学びます。
【第6回】
PSKを例にとってディジタル復調の仕組みについて学びます。
【第7回】
無線受信機の性能の指標となる雑音指数について学びます。
【第8回】
多重通信方式の基礎となるPCMについて学びます。
【第9回】
時分割多重通信方式を例にとってボーレートなど通信で使われる単位を学びます。
【第10回】
携帯電話で使われる多重通信方式(CDM)について学びます。
【第11回】
中継方式の代表例として地上マイクロ波中継システムを学びます。
【第12回】
中継方式のもう一つの代表例として衛星通信システムを学びます。
【第13回】
パルスレーダを例にとってレーダの仕組みと性能を表す指標を学びます。
【第14回】
返却されたレポート【課題A】で指摘された課題に取り組んでください。
【第15回】
返却されたレポート【課題B】で指摘された課題に取り組んでください。