Web Syllabus(講義概要)

2019年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
ディジタル信号処理2(Digital Signal Processing2) 小川 充洋
4年 テキスト授業Ⅱ・Ⅳ 専門科目選択 2単位
【通信・Ⅱ・Ⅳ】 19-1-1700-3315

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

ディジタル信号処理1の上級コースです。従って、ディジタル信号処理1の単位を取得していることを前提に講義が行われます。本授業は印刷教材を用います。(1)離散時間信号のフーリェ解析、(2)サンプリング定理とDFT、(3)FFT(高速フーリェ変換)とその応用、(3)ディジタルフィルタ、などについて学習します。
本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員は企業において信号処理に関する開発研究業務に携わっており、授業では、企業における実例や実体験、現場での課題などを題材とした議論等を行います。

2.
授業の到達目標

デジタル信号処理の理論について、フーリエ変換、FFT(高速フーリエ変換)のとくに基本的な内容を理解できることを目的とします。また、デジタルフィルタについて、より発展的な内容も含みます。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

レポート(2通)、期末試験。成績評価の割合は、レポート50%、期末試験50%とします。
フィードバックは、レポートへのコメントで行いますが、疑問があれば電子メールなどでご連絡ください。

4.
教科書・参考書

【教科書】
ディジタル信号処理のエッセンス:貴家仁志著(オーム社), ISBN: 978-4274216077

5.
準備学修の内容・必要な時間

標準的には当該時間に45時間程度の学修が必要と考えられます。ただしこの時間は、大学低年次相当の数学に関する理解が十全であることが条件です。

6.
その他履修上の注意事項

本科目「ディジタル信号処理2」のレポートにおいては、教科書の問題に解答していただきます。「ディジタル信号処理2」は「ディジタル信号処理1」と比較して、高度な内容を含みます。式の変形などでわからないものがあれば、微積分や線形代数の基礎に立ち返って確認してください。
とくに、以下の内容については、わからない場合、この授業だけで完結させるのではなく、数学の教科書などを別に用意して学修を進めてください。
・微分積分(とくに複素関数論、オイラーの定理・公式、三角関数と指数関数の関連について)
・線形代数(簡単な行列演算の理解は必要です。固有値・対角化などの線形変換については理解が不十分でも問題にはならないと考えられます)

7.
授業内容

【第1回】
第7章 7.1 フーリェ解析の導入
【第2回】
7.2 離散時間フーリェ級数
【第3回】
7.3 離散時間フーリェ変換(DTFT)、7.4 DTFTの性質
【第4回】
第8章 8.1 フーリェ級数
【第5回】
8.2 フーリェ変換、 8.3 サンプリング定理
【第6回】
8.4 DFT(離散フーリェ変換)によるフーリエ解析
【第7回】
コラムF サンプリングの影響、コラムG 信号の復元
【第8回】
第9章 9.1 高速フーリェ変換
【第9回】
9.2 FFTによるたたみ込み実現、9.3 窓関数とFFT
【第10回】
9.4 相関計算、コラムH 重複加算法と重複保持法
【第11回】
第10章 10.1 ディジタルフィルタとは、10.2 ディジタルフィルタの分類
【第12回】
10.3 直線位相フィルタ
【第13回】
10.4 フィルタの伝達関数近似
【第14回】
10.5 フィルタの構成
【第15回】
まとめ。提出済みレポート見直し。