Web Syllabus(講義概要)

2019年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

技術者の人間学(Engineering Humanics) 岩瀬 扶佐子
4年 スクーリング授業夏期 専門科目選択 2単位
【通信・夏期】 19-1-1705-5196

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

どのような分野においても、技量と人間性は同時に要求されて仕事に活かされます。技術者の能力は専門性が高い一方、同分野以外の人間とのコミュニケーションが苦手な人をよく見かけます。現在では、総合的業務遂行能力が必須であり、専門能力と精神的健全さとを両立させてコミュニケーションをとることが重要です。しかしながら、技術の発展、開発のスピードアップにより、学校教育は元より、社会人になった後にも、ケアが薄くなるなど余裕がなくなってきました。その結果、広い年齢層で心身ともに疲弊する人間が増加する現象が起きています。本科目では、自からを振り返り、自然にコミュニケーションができることを様々な事例を取り上げて考えます。この授業はDP5に関連する知識を習得するものです。

2.
授業の到達目標

学生は主体的に授業に参加して、自らを見直し、様々な場面において状況を把握しつつ行動できるようになることを目標とします。また、行動が変化することにより、充実感が得られて、成長することを目指します。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

毎回の簡易発表  :20%
2回のレポート提出:30%
最終試験     :50%

4.
教科書・参考書

参考書
『人間学入門』致知出版社、ISBN978-4-88474-947-7
『選択の科学』シーナアイエンガー ISBN978-4-16-790155-4
人間学のイメージを最初の書物でつかみ、2番目の選択の科学では、人間が情報を取捨選択、あるいは決断する時に、狭い領域では家庭、広くは国や文化などの環境に左右されるということを認識して下さい。

5.
準備学修の内容・必要な時間

『人間学入門』は読みやすい書物ですので、移動時間に読めますが、読後にキーワードをを抽出して下さい。読みこみながら抽出する時間;5時間
『選択の科学』の著者は、2011年にEテレの白熱教室で講演しました。著者の出身が日本ではないので、文化的背景が異なり、判り難いところもあると思いますが、現在のご自身と照合して、参考となるところをキーワードとして抜き出してください。作業時間40時間

6.
その他履修上の注意事項

講義を受け身で聞くだけではなく、双方向の意見交換をして、内容を深めていきます。
発表は、上手下手ではなく、どのように感じたかを自分の言葉で話すように努めて下さい。          各自が真剣に考えたことなので、批判はしないようにして下さい。

7.
授業内容

【第1回】
技術者と限定した理由  ガイダンス
【第2回】
何のために働くのか?  経済的な自立以外に
【第3回】
真っ向勝負       SOCとレジリエンス
【第4回】
心身ともに健康     判断への影響
【第5回】
皆、自分がスタンダード ものの見かた
【第6回】
現在の社会状況     情報が氾濫、スピードが速い。
【第7回】
自分の置かれた立場   立場が違う人間同士
【第8回】
コミュニケーション   相手も人間、距離感
【第9回】
情けは人の為ならず   巡り巡って
【第10回】
客観的に見たら     自分を追い込まない
【第11回】
信念を持ち続ける    仕事に対する信念とバランス
【第12回】
近道を通るより苦労を  なるべく楽な道が得か?経験は宝。
【第13回】
尊敬できる人がいるか  近すぎると粗が見える
【第14回】
余裕を持つと見えてくる ”時間がない”を続けるのか
【第15回】
まとめ テスト